藤川球児SA 矢野阪神の有終Vに太鼓判 「12球団で一番」「黄金期に入ろうとしている」

 「阪神春季キャンプ」(3日、宜野座)

 レジェンドから“お墨付き”をもらった。阪神の藤川球児SA(41)が3日、宜野座の1軍キャンプ視察を終え、17年ぶりVに太鼓判を押した。「大きな財産を失う」と矢野監督の今季限りでの退任を惜しみながらも、「12球団で一番」と選手のレベル、意識の高さを絶賛。キャンプ前日の衝撃的な発表の影響がないことを肌で感じ取った。

 暴風雨も吹き荒れた宜野座で、藤川SAの口調に熱が帯びる。悪天候の影響もあり、この日の観客もわずか50人。コロナ禍で阪神キャンプの雰囲気をじかに感じることができない多くのファンに「心配ない」と、しっかり伝えたかった。

 「ニュースなどで、来られていない方に伝わっているものと、相当ギャップのある現場かなというふうに思いました」

 矢野監督の今季限りでの退任が発表されるという異例の形で始まった今キャンプ。世間に流れるニュースや批評に動揺、不安が広がった虎党も多い。一方で選手は自身を高めるため、必死に汗を流している。その様子を目の当たりにし、藤川SAは世間との『ギャップ』という表現を用いながら、不安なしを強調してみせた。

 「この3日間見てね、実際、非常に素晴らしい。全員のレベルが非常に高い。正直、12球団で一番」。絶賛したのは単なる技術の話だけではない。「ずば抜けてるね。何がずば抜けているかって、選手たちのモチベーションとか、成長したいという思いとか」と意識の高さも褒めあげる。

 チームの中心となりつつある近本、大山らが研さんを積み、ベテラン・糸井が負けじと精力的に練習に取り組む。そして佐藤輝、伊藤将、新人などの若手がその背中を追う。「近くの選手や先輩方が、まだまだ伸びようとしているというのは完璧な組織の構図。今年さらなる成長が見て取れますね。新しい伝統というか、黄金期に入ろうとしている」。自身が去り、一気に若返ったチームの“現在地”に目を細めた。

 今季から従来の延長12回制に戻ることも歓迎する。スアレスは抜けたが、大きな穴を埋められるだけの層の厚さがある。ブルペンで勢いよく球を投げ込む投手陣の姿を見て、そう確信したのだろう。「大丈夫、大丈夫。九回打ち切りになって取り合いになっていたけど、働くところがあれば、みんなモチベーションも上がる。水を得た魚のように働きますよ」とうなずく。

 矢野監督の退任を「非常に大きな財産を失うことになる」と惜しんだ虎のレジェンドは「監督の最後の大勝負を見守ってほしい」とファンに訴えた。17年ぶりVへ。自身も大きな期待を持って、頼もしさの増した後輩たちを見守っていく。

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