阪神・矢野監督指令 藤浪よ、菅野から盗め 合同自主トレ大歓迎!「吸収」せよ

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 藤浪よ、盗めるものはすべて盗んでこい-。阪神の矢野燿大監督(53)が26日、藤浪晋太郎投手(27)が巨人・菅野智之投手(32)主催の合同自主トレに参加することを大歓迎した。来季は先発専念を強く希望する右腕の思いにも「そこを目指すっていう意味ではごく自然なこと」と容認。一方で先発ローテを勝ち取るために改善すべき点も指摘した。

 復活、そして成長を遂げるためには、宿敵のエースだろうが構わない。「俺もちゃんと本人から聞いたわけではないけど、自分から連絡したみたいなので。そういうのって強い思いというか、どうしても一緒にやりたいという思いがないとやらないことだと思う」。矢野監督は菅野への“弟子入り”を決めた藤浪の姿勢を評価した。

 菅野は宮古列島の伊良部島で20日から約1カ月にわたって中川、鍬原の巨人投手とともに合同自主トレを実施。自ら直接、本人に連絡を取った藤浪は、年明けからそこに合流する予定になっている。

 藤浪にとって同じ12年ドラフト1位でプロ入りした“同期生”ながら、菅野は日本を代表するエースだ。「そういうピッチャーと一緒にやって吸収できるものがあると思う。近くでしか感じられないものというのはある」と指揮官は今回の入門に期待を寄せる。

 学び取ってほしいのは技術面だけじゃない。「すぐに大きな変化があるかどうかってことよりも、どういう気持ちで練習に臨んでるのか、どういうふうな取り組みをしてるのか、どういうものを大切にして練習をやっているか。そっちの方が大事になってくるのかな」と巨人軍でエースを張る男の心構えなどを感じてほしいと願う。

 今季は開幕投手を務めた藤浪だが、先発ローテに定着できず、4月下旬には2軍へ降格した。6月上旬には中継ぎ要員で昇格し、終わってみれば先発は6度のみ。6年連続で減俸となった契約更改時には「完全な自分のエゴで先発をやりたい」と来季は先発一本での逆襲を誓った。

 矢野監督は「そこを目指すのはごく自然なこと」と話す一方で、「長いイニングを投げるためには、意図したアウトが増えてこないと」と注文をつける。最速162キロの直球が武器なのは承知の上で、変化球などの安定感も増してほしい。「そこらへんが、これからの伸びしろかなって思っている」。プロ入り10年目を迎える2022年。宿敵エースからのヒントが、完全復活につながることを期待した。

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