阪神・近本「3番を打ちたい」切り込み隊長が転身宣言 来季は「ホームラン打って勝たせたい」

 阪神の近本光司外野手(27)がデイリースポーツ読者に向けて、さまざまなテーマをもとに本心を明かす新企画「謳歌」。今年最後となる第4回は、選手会長を務めて2位に終わった今季を総括。4年目の来季は3番を打つことへの意欲も示した。

  ◇  ◇

 選手会長就任1年目のシーズンは、開幕ダッシュを決めて首位を独走。しかし、終盤でヤクルトに追い上げられて2位。踏ん張り切れなかった。

 「チームとしては、悔しい結果で終わってしまった。『2位で終わった』ということって、忘れると思っています。優勝しないとシーズンとしての印象には残らないと思うので。個人として何をやるのか考えないといけないと思います。ただバットを振るとか、そういうことではなくて」

 ヤクルトは9月に13試合連続負けなしと、猛追してきた。チームの団結力、打線のまとまりが追い上げの要因となったと分析する。

 「ヤクルトは強かったと思います。打率3割の打者がいなくても、ずっと2割8分とか(の打者が続く)。9回の中で8本、9本打っているということやないですか。そういうのが一丸となって、打線となって、戦力となっている。何人かが打率3割ではなく、チームとしてずっと打っていたのは強かった」

 3年目。選手会長にも就任し、27歳の野球選手として、個人成績からチーム成績へと意識することも変わってきていた。春季キャンプ最終日のあいさつでは「今年からは黄金期に入ります-」と宣言。シーズンに入る前にプレッシャーにもなるような言葉だった。求めたのはチームとしてだけでなく、報道陣も含めた意識改革。その思いは通じていた。

 「僕が口にしたことで選手だけでなく、メディアとか首脳陣が反応してくれたのはよかったです。選手に『僕たちは強いチームになるんだ』と捉えてもらえればよかったので。今のチームは僕を含めて優勝したことがない選手ばかりなので、どうやったら勝てるチームになれるのかみんな正直、分かっていない。勝てないのは、単純に打てなかったということではないと思うので。チームとしてどうやったら勝てるのかというのを考えないといけない」

 勝てるチームの一員となるために、目指すのはポイントゲッターだ。今季は主に1番を打って178安打で最多安打のタイトルを獲得し、リーグ1位の91得点。だが、来季は自らのバットで得点を稼ぐ考えだ。

 「野球は点取りなので。僕のあとに打つ打者がつながらなければ、点にはつながらない。正直、3番を打ちたいなというのはあります。勝たせてあげるようなバッターになりたい。これまでは得点、得点と思っていましたけど、ホームランをいっぱい打って、打点をいっぱい挙げたい」

 矢野監督就任1年目の19年から3位、2位、2位と3年連続でAクラス入りを果たしている。来季こそ-。強い思いはチーム全体にも漂っている。

 「今季は終盤に首位から落ちて2位。ディズニーのストーリーのように最初悪くて、最後はハッピーエンドで終わる。でも、そうすることはできなかった。来年こそは、矢野監督を胴上げしたい」

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