「阪神２－１広島」（１８日、甲子園球場）

　ヤクルトの試合がないこの日、勝ち続けるしかない阪神が広島を僅差で下した。好調な広島打撃陣を１点に抑えた投手陣の勝利であり、特に先発の伊藤将に対して、デイリースポーツ評論家・西山秀二氏は惜しみない賛辞を送った。

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　先発した伊藤将は、投げるたびに、確実に成長しているのがはっきりと感じられる。

　シーズン序盤は、右打者に対して、もう少しうまく内角スライダーを使えたら投球の幅が広がるのに、という見方をしていたが、夏場過ぎにはしっかり投げ込めるようになっていた。

　左投手が右打者を苦にしないとなれば、本当にピッチングが楽になる。

　このレベルにくれば、次の段階として、より精度の高い左打者対策を考えたい。伊藤将の場合、左に対しての内角に、強い球というのがこれまで少なかったのだが、それがこの日の投球では見事に投げ込めており、これが四回までパーフェクトという結果につながった。

　左バッターの懐へ直球系を投げられれば、より多彩な攻めの投球ができる。この日は捕手・坂本もリードのしがいがあったのではないか。

　落ち着きもあり、新人投手というより、高橋との、左の二枚看板と言ってもいいほど、非の打ち所のない投球だった。ＣＳでも、先発陣に欠かせない戦力に成長した。