阪神・矢野監督、激痛 むなしい2桁安打 六&七回2度の満塁機で点取れず

 7回、糸井は満塁のチャンスで空振り三振に倒れベンチに戻る。中央は矢野監督
 7回、2死満塁で空振り三振に倒れる糸井
 6回、代打の原口は中飛に倒れる
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 「阪神2-8広島」(29日、甲子園球場)

 決定力不足が深刻だ。阪神は四回、大山悠輔内野手(26)が連続無得点イニングを16で止める適時内野安打で反撃したが、打線は13試合ぶりの2桁安打を放ちながらも、2度の満塁機を逸して連敗。くしくもこの日は、05年にリーグ優勝を飾った記念日だったが、16年ぶりリーグ優勝への道は険しい。

 1点差をキープして逆転に望みをつなぎたかった八回。2死無走者から一気に3点を失う厳しい展開に、甲子園が久々に殺伐としたムードに包まれた。

 八回2死一塁で小川から岩貞にスイッチしたが、これが裏目に出る。四球、適時打、暴投、また適時打。差が4点に広がるとスタンドの一部虎党から「しっかりせえ!!」などの怒号が飛び交い、早々と家路に就くファンの姿も見られた。

 「どうしてもゼロでいきたいところで、あと一つのアウトを取りにいくためにサダ(岩貞)を出しているわけだから。先頭四球でヒット、ヒットじゃ。ちょっとさみしいよね」。矢野監督も厳しい表情で苦言を呈した。

 ファンのフラストレーションがたまるのも仕方がない試合だった。この日は1軍再昇格後、初めて佐藤輝をベンチスタートに。打線は13試合ぶりとなる2桁安打を記録したが、10残塁。肝心なところでのあと一本が出ない。

 六回は1死満塁で梅野、代打・原口が倒れて無得点。七回には2死一、二塁から糸原が四球を選んで再び満塁に。マウンドのバードは制球が定まらないアップアップの状態。逆転への期待は高まったが、糸井はフルカウントから空振り三振に倒れた。

 「誰かが一本出してくれると、だいぶ変わるんだけど…」と指揮官がため息をつけば、井上ヘッドコーチも「タラレバを言ったらしゃあないけど、やっぱり誰かが打っていれば、という感じで苦しい展開になってしまったな」と嘆いた。

 V争い終盤に来て、お寒い試合が続く。伝統の一戦で勝ち越した先週末の激闘は何だったのか。ただ単に勢いのない今の巨人だから勝てただけなのか。

 「点が取れないというのがやっぱり…その中で誰も助けてくれないんでね。自分たちで突破していくしかないけど。全員でやるしかない」と矢野監督。首位・ヤクルトの大型連勝が止まっただけに、広島相手の連敗が何とも、もどかしい夜となった。

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