【金本知憲氏の眼】阪神・大山はインサイドの打ち方を覚えてきた
「巨人3-4阪神」(26日、東京ドーム)
阪神・大山に関しては、インサイドの打ち方を覚えてきたのかなという印象だ。三回のホームランは、内寄りの決してそこまで甘くはないボールを、クルッと回転して打ったものだったが、あのインサイドの打ち方には非常にうまさを感じた。
インサイドについては元々苦手としておらず、それほど速さのないボールは打てていた。ただ、真ん中高めやインサイドの速いボールには、つまったりファウルになることが多かった。大山の野球人生を長い目で見た時に、あの辺りのボールをさばけるようになることは非常に大きい。
4日の巨人戦ではビエイラの156キロを逆転サヨナラホームランにしていたが、あれもシュート気味にインサイドに食い込んできたボール。今日のホームランも含め、こういったバッティングを見せることは、今後にも生きてくる。
例えば1点勝負のランナーがいない状況で大山と対戦する場合、相手バッテリーは今まで以上に一発警戒でインサイドを攻めにくくなる。そうなると、大山からすれば逆にアウトコースに絞りやすくなり、そういった読み合いの中で有利に立てる場面が増えてくる。
投手でいうと、岩崎に少し不安が残ったものの、スアレスも今日は良かったので、チームとして大きな勝ち越しになったと思う。