阪神・大山V弾 「一番搾り」直撃の18日ぶり先制17号 賞金100万円ゲット

 「巨人3-4阪神」(26日、東京ドーム)

 どんなもんだい-。失速を知らない弾丸が、どよめきと共に左翼へ伸びた。打球が直撃したビールの大看板が波打つ。豪快なアーチに東京ドームの阪神ファンが酔いしれる中、大山は悠々とダイヤモンドを回った。

 飛距離143メートル。驚弾が飛び出したのは三回2死だった。山口の初球、内角への141キロ直球をフルスイング。完璧に捉えた打球は、虎党の頭上にあるキリン「一番搾り」の看板に直撃した。

 8日・ヤクルト戦(甲子園)以来となる先制の17号ソロ。8月24日・DeNA戦(京セラ)以来となる4番での一発は、決勝弾となった。

 「当たり的には完璧でした。チームにとっても先制点が欲しかったので、点数が取れたのはよかった」

 自身初の東京ドームの外野看板直撃弾。ビッグボードホームラン賞を獲得し、賞金100万円とキリン「一番搾り」1年分をゲットした。賞金の使い道は未定だが「なかなかもらえるものではないと思うので、いいことに使いたいなと思います」と笑みを浮かべた。

 主将として臨む今シーズン。チームの勝利を最優先に考えて戦っている。「本当に大事なポジションというのは自覚している。自分の成績によって、チームの成績が大きく変わるのは分かっている」と強い覚悟を示す。

 実際、打率・196と低迷した8月はチームも負け越した。一方で9月は絶好調だ。20試合で月間打率・310、3本塁打、12打点。24日の巨人戦から再び4番に座った。矢野監督は「何かきっかけが悠輔(大山)自身が欲しい中で素晴らしいホームランだった。残り試合も悠輔の打点、ホームランというのは必要」とさらなる奮起を求めた。

 今季、大山が本塁打を放てば、12勝3敗と高勝率。16年ぶりの悲願達成へ。これからもチームの先頭に立つ。

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