阪神の藤浪晋太郎投手（２７）が７日、エキシビションマッチ３度目の先発となる９日の楽天戦（楽天生命）に向けて甲子園室内で調整し、後半戦の先発枠をつかみ取る決意を示した。今季の開幕投手を務めた右腕。最終試験で快投し、矢野監督をうなずかせる。

　与えられたチャンスを無駄にはしない。先発ローテ奪取を狙う藤浪。今季の開幕投手が勝負となる９日の楽天戦へ向けて静かに闘志を燃やした。

　「使ってもらえるようにというところが大前提ですし、ローテに入れるようにアピールするというところがもちろんですが。その上で、後半戦に自分が活躍するために何か得られるような投球ができればなと思います」

　前回３日のオリックス戦では、４回７安打２失点。最速１５９キロを計測したが、変化球の精度、投手有利な状況で痛打されるなど課題を残した。矢野監督も「物足りない」と後半戦のローテ入りを明言せず、再テストを課した。

　先発ローテ入りするために明確となっている修正点。「（前回は）決め球、特にスプリットをしっかり決められなかった。その辺りがテーマ。やっぱりウイニングショットが大事になってくる」と今登板で重要視する点を見つめ直した。

　現状、後半戦開幕カードの広島戦は１３日の西勇、１５日の秋山が確定し、１４日は二保か及川が候補となっている。東京五輪に出場中の青柳、リフレッシュ休暇から再来日したガンケルの後半戦初登板日が流動的な中で、１７日からのＤｅＮＡ３連戦での先発を藤浪が狙う。福原投手コーチは「内容、結果ともに求めて投げてもらいたい」と要望した。

　この日は、甲子園室内で調整し、ブルペン投球やダッシュなどで汗を流した。１６年ぶりのリーグ優勝に貢献するためにも、藤浪が三度目の正直で決める。