阪神移籍の二保 松坂の助言を胸に次こそ恩返し星「自分の投球はできた」5回4失点
「ヤクルト6-4阪神」(7日、神宮球場)
二保の“七夕星”はかなわなかった。阪神に交換トレードで加入した投手で移籍後初登板初先発初勝利を飾れば、1979年の小林繁以来。42年ぶりの快挙にチャレンジしたが、5回4安打4失点で勝敗はつかなかった。
「一番は先制してもらった後すぐ逆転されてしまったので、チームに申し訳ないという気持ちが大きいです」
2点の援護を受けた初回。山田に左翼席へ逆転3ランを浴び、中村には中前適時打を許して一挙4点を奪われた。それでも、二回以降は4イニング連続無安打無失点。「徐々に落ち着いて自分の投球はできたと思います」と見事に立て直した。
松坂大輔の言葉に救われて、今がある。2016年に右肘のトミー・ジョン手術を受けた二保。術後のリハビリの過程でなかなか状態が上がらない時、同じソフトバンクのファーム施設で再起を目指していたレジェンド右腕に声を掛けられた。
「手術を受けた後にそういう時期はくる。一番大切なことは焦らないこと。頑張れよ」
同様の手術を受けた経験を踏まえた上での助言。松坂はこの日、今季限りで現役を引退すると発表した。二保は今後、先発を務めるかリリーフに回るか未定だが、いつか必ず、恩返しの勝利を届ける。