阪神・矢野監督 継投失敗…慎重さ欠き痛恨逆転2ラン 不安よぎる巨人と3.5差

 「阪神1-3DeNA」(26日、甲子園球場)

 あの勢いはいずこへ…。阪神は痛恨の逆転負けで本拠地・甲子園で4連敗。2位・巨人との差は3・5ゲーム差に縮まった。バッテリーの“若さ”で流れを失った逆転被弾に加え、矢野燿大監督(52)は「勝利の方程式」が固められない現状を吐露。救世主は現れるのか-。悲願のVへブルペン陣の整備が急務となりそうだ。

 甲子園に虎党の悲鳴が響き渡った。1-0の七回1死二塁。3番手・及川はバックスクリーンを一点に見つめた。痛恨の逆転2ランを被弾。矢野監督は若き左腕に1点リードの大事な場面を託したが、桑原のフルスイングに屈してしまった。

 「いいボールを投げているし、合間、合間で使っていきたいと思っていた。あそこがなかなか固定できないところなので。及川なり斎藤なり、新しいカードが必要になるので」と苦しい台所事情を隠さず、及川起用の意図を説明した指揮官。「勝負に行った結果。また経験してどう抑えていくか学んでくれたらいいと思う」と責めることはなかった。

 ただ悔いが残る1球でもある。積極性が持ち味で打撃好調の桑原に対し、中盤まで慎重に攻めていた。得点圏に走者を置いて迎えた三、五回はいずれも四球で歩かせ、2番・柴田勝負でピンチをしのいできた。しかし、勝負どころの七回に限っては初球のスライダーを捉えられた。

 「打たれたら慎重に行っていない、ボールで入るとか…、どういう打者かということは意識高く入っていかなあかんと思うし、後付けで言うことはできるけど」と指揮官。先発・伊藤将を5回0/3で降板させ、リリーフ勝負に入った。馬場にイニングをまたがせるなど、小刻みにつないでリードを守り切る算段だった。仮に桑原を歩かせたとしても、塁を詰めて2番・柴田、3番・佐野と「左対左」の勝負が可能。ソトが出てきても投入できる右腕は控えていた。

 その状況下での初球被弾は流れを失い、敗戦のダメージを増幅してしまう。これで本拠地・甲子園で4連敗となり、5位・DeNAに今季初のカード負け越し。6連勝と勢いに乗る2位・巨人に6月7日以来となる3・5ゲーム差へ迫られた。

 3連覇を狙う王者の足音は聞こえ始めている。矢野監督が「一人いない」と嘆いたように、再進撃へ「勝利の方程式」再構築が欠かせない。馬場、及川、斎藤が救世主となるのか、それとも藤浪が復調するのか。7月上旬には勝負の9連戦も控える。打線の奮起と共に、ブルペンの整備がカギを握る。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス