阪神・秋山 悔し3敗目…エールくれたティモンディ高岸に白星見せたかった…
「阪神1-2巨人」(20日、甲子園球場)
何としても勝ちたかったが…。3度目の正直と位置づけた一戦で6回4安打2失点。先発の役割は果たした阪神・秋山だが、今季巨人に白星なしの3敗目。「直球が少し散らばっていたので、うまく利用して試合は作ることができた。ただ、相手に先制点を与えてしまい、リードされている状況でマウンドを降りてしまったので悔しい」
悔やまれるのは六回だ。無死一塁から代打・香月を見逃し三振に仕留めた直後、松原に甘く入った直球を右翼ポール際に運ばれる。痛恨の先制2ラン。打球の行方を見届けると初めて表情をゆがめ、唇をかみ締めた。
ただ三回までは1人の走者も許さず、安定感のある投球を展開した。矢野監督は「一球、一球に対する意識の高い投球を、梅野といい呼吸でしてくれた」とかばった。
勝ちたい理由があった。この日、ファーストピッチセレモニーに登場したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸と前田は済美高OBで、同じ愛媛の西条高のエースだった秋山の1学年下だ。09年夏の愛媛大会決勝で対戦した時には、秋山が完投勝利を収めて甲子園出場を決めるなど、しのぎを削ったライバルだった。その高岸から「やればできるとお伝えしたい」とエールを送られただけに、悔しい登板となった。
だがいつまでも引きずっていられない。前半戦も残りわずか。先発ローテを守る秋山はチームのために全力投球を続ける。