阪神ドラフト１位・佐藤輝明内野手（２２）＝近大＝が７日、涌井、田中将、同１位・早川（早大）の先発３本柱撃ちへ闘志を燃やした。１１日からの楽天３連戦（楽天生命パーク）で順当に行けば、３投手との対戦が巡ってくるが「絶対に打ちたい」と気合十分。まずは８日からの日本ハム３連戦（札幌ドーム）で大爆発し、チームを連勝街道へと導く。

　球界を代表する投手たちと対戦してきた佐藤輝に、さらなる壁が立ちはだかる。涌井、田中将、早川－。パ・リーグで首位に立つ楽天の進撃を支える先発陣が、猛虎退治へ牙を研いでいる。だが虎の怪物ルーキーはフルスイングという最大の武器で応戦し、負けるつもりはさらさらない。

　「そういうレベルの高い投手と対戦できる機会なので、僕はしっかり自分のスイングをすることだけを心掛けて、絶対に打ちたい」

　気合がみなぎっている。これまでも広島・森下、中日・大野雄、西武・高橋などのエース級を豪快なアーチで粉砕してきた佐藤輝。「西武の平良投手の真っすぐとかはすごい速いなと思いました」と完敗した相手もいるが、成長するための一つの糧になっている。

　６月の月間打率は・３０４と好成績だ。開幕当初は１割台に沈むなど対応に苦しんだが、「何が何でも打ちにいくというスタイルではなくて、初球や際どいところは見逃してもいいのかなという心の余裕みたいなのを持っています」と打席内での考え方に変化が生じたという。

　楽天戦は、宮城に住む父方の祖父母も観戦予定で「今の状況ではなかなかこっちに来て試合を観てもらうこともできないので、おじいちゃん、おばあちゃんの前で打って良い姿を見せることができるように」と約束した。楽天生命パークはオールスター２戦目の開催地。７日正午現在、ファン投票で両リーグトップの１３万４８１７票を集める佐藤輝が、球宴を前に同球場で、しかも祖父母の前で豪快なアーチを狙う。

　８日からの日本ハム戦の初戦でも、好投手・上沢とぶつかる。「勝ち越して帰ってくることができるように、自分のバッティングを心掛けたい」。北海道、東北シリーズ６連戦、並み居る強敵をなぎ倒し、主役の座を決して譲らない。