100億円虎の穴 阪神2軍移設、尼崎市と基本協定締結 常勝チーム完成へ育成強化

 阪神電鉄、阪神タイガースは21日、尼崎市の小田南公園へのファーム移設に関して、同市と公園の整備・管理運営の実現に向けて、基本協定を締結したことを発表した。供用の開始は2025年2月1日までの間を予定。総工費約100億円となる『虎の穴』完成へ向けて、いよいよ動きが本格化してきた。

 総工費約100億円を誇る『虎の穴』完成へ向けて動きだした。この日の三者による協定締結発表は、阪神電鉄と阪神タイガースが、正式なファーム施設誘致の申し入れを13日に尼崎市から受けたことで実現。これまで誘致する尼崎市からの情報発信はあったが、阪神サイドからのものは今回が初めてとなる。

 代表取材に応じた球団広報部は「練習環境を充実させることで、育成の強化を加速させ、常勝チームを作るというところが今回の目的」と話す。

 過去10年で7度、4年連続日本一に輝くソフトバンクが、2016年から使用する12球団随一のファーム施設が「HAWKSベースボールパーク筑後」(福岡県)。その総工費が約60億円だ。市民が利用している現在の小田南公園野球場を建て直す費用なども含まれているとはいえ、この日、明かされた総工費約100億円の額が“常勝チーム”完成への本気度を示している。

 公表されたイメージ図によると、阪神大物(だいもつ)駅から徒歩3分にある現在の小田南公園部分に、収容3000人のメイン球場、サブグラウンド、そして主に市民が利用する野球場などが建てられ、阪神なんば線の高架線路を隔てた南側に室内練習場、選手寮が建設される予定になっている。

 阪神電鉄が建設した施設を尼崎市に寄付し、営業権を阪神側が得る計画で、尼崎市議会での承認を経て来年12月に着工を予定。球団創設90年を迎える25年2月までの供用開始を目指して、三者が今後も協議を重ねていく。

 ◆小田南公園 兵庫県尼崎市の南部、ユニチカの工場跡地に作られた公園。住所は尼崎市杭瀬(くいせ)。阪神本線と同なんば線が二手に分かれた先の高架橋の両線路に挟まれる位置にあり、最寄り駅は大物(だいもつ)。市内の公園緑地の中で3番目の広さで、夜間照明設備のある有料の軟式野球場や多目的広場などがあり、防災公園としての機能も兼ね備えている。

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