岡田彰布氏 新人の活躍は助っ人の来日遅れが要因 既存の選手も奮起して

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が、球界の話題を深掘りする「岡田辞典」-。開幕から1カ月が経過したプロ野球。阪神、広島など新人選手がチームに欠かせない活躍を見せていることに、岡田氏は外国時選手の来日遅れを要因の一つに挙げた。開幕直後は助っ人勢を欠いていたこともあり、そのチャンスをルーキーたちがモノにしたと分析。レギュラー定着には今後の活躍が重要と説いた上で、既存選手の奮起がチームの勢いを加速させる原動力になると語った。

  ◇    ◇  

 プロ野球も開幕してからちょうど1カ月が経過したんか。各球団を見ていると、阪神をはじめルーキーたちが活躍する序盤戦になった印象があるよな。開幕前の見立てでは阪神・佐藤輝、楽天・早川、広島・栗林あたりは別格というか、ドラフト1位やし、確実に戦力になってくれるとは思っていた。

 でも阪神の中野や伊藤将、DeNAの牧らもしっかりと数字を残している。広島は課題だったリリーフをルーキー3人がまかなっている。これは佐々岡監督の決断力のたまものやと思う。弱いところを新人選手でおぎなっていくというのは、指揮官の決断力が大きいと思うよ。

 なぜそういう状況になったかと言えば、やっぱり外国人選手の入国が遅れたことも要因としてあるやろうな。本来なら助っ人でその枠を埋めるように考えていたところで、新型コロナによって来日できなかった。そこでルーキーたちにチャンスが生まれたと思うんよ。

 そして選手たちも結果を残したことで、ベンチも使ってみようとなるんよな。まだ開幕して20何試合を経過したところやから、今後、レギュラーをつかむかどうかはこれからよ。相手も研究してくるし、疲れも出てくるやろうから。

 冒頭で名前を出したドラフト1位の3人は別格として、今、試合に出ている他のルーキーたちはここからが勝負になるよ。ただ個人的な思いとしては、今までチームにいた既存の選手たちに奮起してほしい。

 入団したてのルーキーにポジションを取られ、チャンスも奪われている選手がいる。それは「何でや?」と思うんよ。2、3年くらいプロの世界を経験した選手に奪われるならまだしも、“入ってきたばかりの新人に”やからな。

 だから既存の選手たちがここから奮起するか否か。そこでまたチーム力も変わってくる。今後の戦いで、一つのポイントになってくるんとちゃうかな。

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