阪神・藤浪の快幕 231日ぶり勝利!待っていた 得意のハマ斬り7回2失点

 今季初勝利を挙げ、矢野監督(左)とエアタッチを交わす
 7回、歯を食いしばり力投する藤浪
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 「DeNA2-9阪神」(9日、横浜スタジアム)

 雨上がり、横浜の夜風が心地いい。ヒーローインタビュー。阪神・藤浪はホッと息をついて、今季初白星の味をかみしめた。

 「開幕からちょっと勝ててなかったので、付けてもらったので、良かったと思います」

 今季3度目の登板。勝因は粘り腰だ。3-0の三回は2四球と安打で1死満塁。最大のピンチで佐野の右前に落ちそうな打球を佐藤輝がスライディングキャッチ。ルーキーの好守に救われると腹をくくった。「思い切っていくしかない」。続く宮崎は152キロで見逃し三振に斬り、スタンドをドッと沸かせた。

 虎のエースを受け継ぐ使命がある。昨年11月11日、能見がタテジマに別れを告げた夜、涙に暮れたナインと同じように、藤浪も感傷に浸っていた。試合後、自分でも驚きの行動に出た。「めったにもらわないんですけど、グラブを下さいと、サインももらって」-。藤浪はその試合に先発、能見は球団最年長セーブをマークしていた。

 「僕にとってはエースは能見さん。先発の調整も見てきましたし、いろんな話をしていただいた。長いイニングを投げたり、練習に取り組む姿勢も…」

 プロ入りから背番号14が道しるべだった。14年オフに「これからは晋太郎の時代だぞ」とエースを譲渡されてから7年。絶頂もどん底も味わった。恩返しの思いを胸に秘め、エース道を再び歩み出した。

 「雨が降って寒かったですし、ちょっと自分のタイミングも合っていなかったので、そこから何とかゲームを立て直してゲームを作れたので良かった」

 大量リードの中、四回からセットポジションに変更。制球を安定させ、ゲームにリズムを生んだ。7回4安打2失点。七回、関根に2ランこそ浴びたが、最速155キロの直球と変化球を駆使して今季最多の7奪三振。昨年8月21日のヤクルト戦以来、231日ぶりの勝利を手にした。

 六回に飛び出した佐藤輝の場外弾には「引きました」と独特の表現で称えた。規格外ルーキーの入団でお祭り騒ぎの21年。かつての怪物右腕も、いよいよ目覚めの予感だ。

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