阪神・藤浪 いきなり右手親指流血も問題なし 開幕前最終調整で4回1失点

力投を続ける藤浪 
1回、藤浪の右手親指付近から血がにじむ 
2枚

 「オープン戦、オリックス1-3阪神」(19日、京セラドーム大阪)

 まさかの流血アクシデントに見舞われた。開幕投手を務める阪神・藤浪晋太郎投手(26)は、右手親指に裂傷を負った影響もあって4回1失点、69球での降板となった。より長いイニングの投球を考えていた藤浪にとって、思い通りの最終登板とはならなかったが、3月26日のヤクルトとの開幕戦(神宮)は問題なし。あとは万全の状態で臨めることを願うだけだ。

 自身初の開幕投手を務める藤浪が血染めの69球で最後の調整登板を終えた。同じく大役を担うオリックス・山本との投げ合い。100球前後の球数が予想されていたが、思わぬアクシデントで早期降板を余儀なくされた。

 「気になったのは確かですけど大丈夫です。正直、長いイニングを投げたかったなと思ったんですが、こればっかりは仕方ないです。血が止まらなくて」

 ポイントに挙げていた初回に異変が発生。先頭の佐野皓を4球連続ボールで歩かせた直後、ベンチから福原投手コーチやトレーナーが飛び出してきた。「人さし指の爪が親指に刺さってしまって、結構肉がえぐれちゃった」と右手親指を裂傷。初回投球練習中に右手親指を気にするしぐさもあったが、ユニホームの右腰は血で赤く染まっていた。

 一度ベンチに引き揚げる際には虎党から「えーー」という驚きの声が漏れ、球場は騒然。右腕はすぐマウンドに戻ったが、2番・太田に左前打を献上。続く吉田正を左飛に仕留めた後、モヤに先制の中前適時打を浴びた。

 二回以降も走者を背負う苦しい投球を続けながら、最速157キロの直球に高速フォークをまぜて4回5安打1失点の粘投。球数が50球を超えた後から抜け球が特に目立ち、変化球が右打者の背面を通過する場面もあったが、それでも左打者への外角カットボールなどに手応えも残った。

 矢野監督は「あれ以上投げて悪くなってもあれやから代えた」と早期降板の理由を説明。それでも「次の登板に関しては問題ないかなと。あとは本番でやるしかないんで」と揺るがぬ信頼を口にした。大きな不安はない。藤浪も自らを鼓舞するように決意を込め、開幕戦に視線を向けた。

 「(傷が)深くてしっかり治療しないといけない感じですけど、ただ1週間あったら大丈夫かなと思います」

 キャンプ中の実戦から6試合、計21イニングを投げて防御率2・14。原点回帰でワインドアップ投法に挑戦し、ここまで完全復活の道を歩んできた。中6日で必ず万全な状態に仕上げる。チームのために、ファンのために、覚悟を決めて臨む。

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