阪神ドラ1佐藤輝10戦6発 ミスタ-新人記録王手OP戦6号を自賛「一喜一憂せず」 

 2回、ソロを放った佐藤輝は“どや顔”で一塁へ走る(撮影・田中太一)
 2回、ソロを放った佐藤輝
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 「オープン戦、西武3-5阪神」(17日、メットライフドーム)

 早くも球史に名を刻んだ。阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=がドラフト制以降新人では最多となるオープン戦6号を放った。1-0の二回、同学年の甲子園V投手・今井から右中間へ130メートル弾。オープン戦トップを維持するとともに、巨人・長嶋茂雄が新人時代に記録したオープン戦7本塁打まであと1本に迫った。虎の怪物がレジェンド超えへ突き進む。

 佐藤輝が推定130メートルの“超下克上弾”で歴史の扉をこじ開けた。1点リードの二回。対峙(たいじ)するのは、同学年で2016年夏の甲子園V右腕・今井だ。カウント1-1からの3球目、外角高め150キロ直球を一振り。大飛球は右中間席の上段に着弾した。

 3戦連発となる12球団トップのオープン戦6号ソロは、「すごいいい感触でした」と振り返る自画自賛の特大弾。新人のオープン戦6本塁打はドラフト制以降で1972年の佐々木恭介(近鉄)を抜き、49年ぶりのプロ野球新記録。だが怪物は落ち着いた表情で感情を表に出さなかった。

 「オープン戦なので、関係ないと思います。打てたことはうれしいですけど、まあ一喜一憂せずに次やれることを準備したいです」

 一方、“今井撃ち”には感慨深げ。作新学院を全国制覇に導いた右腕を「もちろん見ていました」としみじみ語った。高校最後の夏は兵庫大会初戦でコールド負け。V投手がドラフト1位でプロの道に進む中、自身は近大で鍛錬を積んだ。「今は同じ舞台に立っているので、負けないようにやっていきたいです」と今後も特別な思いを抱きながら戦う。

 井上ヘッドコーチは「今日のホームランは速いボールを打ったし、すごく内容が濃いホームランだったと思います」と評価した。オープン戦10試合で打率・361、6本塁打、9打点。一発を打てばチームは無敗。またこの日のアーチは、改修後のメットライフドーム1号というおまけ付きだった。

 ドラフト制以前では48年の別当薫(阪神)、58年の長嶋茂雄(巨人)が新人時代のオープン戦で7本塁打をマーク。ミスターはそのままオープン戦本塁打王に輝き、シーズンでも29本塁打を記録してタイトルを獲得した。

 ミスターの記録まであと1本。佐藤輝は「一番いい打球はホームランだと思っている」と話し、狙い続けていく意味を明かした。「ファンの期待に応えるのがプロ野球選手だと思うので、そういうところも意識してやっていきたい」。突き進む“ミスターロード”。金の卵は野球界の夢を背負う。

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