阪神の新大砲・佐藤輝の2番起用は「開幕戦でもある」 元阪神の名参謀・高代氏が予測する根拠

 1回、安打を放つ佐藤輝(撮影・田中太一)
 1回、安打を放つ佐藤輝(撮影・田中太一)
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 阪神が6日のソフトバンクとのオープン戦で、長打力のある佐藤輝を2番で起用した。結果的に得点には絡まなかったが、デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「この打順は大いにある」と語り、得点力アップにつながる可能性に言及した。

  ◇  ◇

 佐藤輝の2番は、オープン戦を迎えるにあたり、矢野監督自身がその構想を言葉にしていたが、この打順は開幕以降も大いにあると考える

 すでに2番打者にバントはないと公表しているも同然だが、このほうが佐藤輝にとっても気持ちを楽にして打席に入ることができるはずだ。

 クリーンアップとしての重圧がない。走者を進めるような小細工を必要もないし、とにかくフリーで打たせたい。ベンチには、そんな意図があるのだと思う。

 いかに大物ルーキーと言っても、新人に変わりはないし、精神的な負担を取り除くに越したことはないしね。

 実際に2番の打順に入れてオーダーを組んだのには、それなりの理由があるはずだ。選手によっては、打順に適応した打撃をしようと細工をしたがることがある。この試合を見る限り、佐藤輝にそういう無用な意識はないように感じた。

 五回表の打席。二死走者なしで打席に立ち、3ボールから打ちにいってセンターフライとなった。フェンスまで届きそうな大きな飛球だったが、それでいいと思う。シーズン中、おそらくベンチも打てのサインを出すだろう。

 これまでは糸原や北條、木浪らが2番に入り、打線を構成してきた。しかし、なかなか思うようなゲーム展開にもっていけない試合が多かった。

 去年、あと1本出れば勝てるという状況で、その1本が出ずに負けた試合が何回かあった。

 その意味では、出塁が計算できる近本の直後を佐藤輝に任せることによって長打で一気に二、三塁、あるいは“速攻の先制点”という可能性もある。それは大量点にもつながり、先に勢いを得るという戦い方は勝ちに近づくことにもなる。

 この日の試合では3番にマルテを一塁で起用し、サンズを5番でライトに入れた。新外国人ロハスの来日=チームへの合流が未定である以上、両外国人を使うならこうならざるを得ない。

 マルテは一塁しか守れない。サンズのライトは三塁コーチャーが腕を回したがるに違いない。ただ現状を考えるにつけ、2人の守備には目をつむるしかないだろう。

 さてロハスの合流後だが、阪神の守備は、どのような陣容になるのか。

 佐藤輝を三塁に回し、大山を一塁へコンバートするのが一番落ち着くと矢野監督も話していたように、それが理想だと私も思う。大山は一塁なら、ゴールデングラブ賞を取れるくらいの守備力はあると思っている。

 ロハスの合流は見えていないし、実力も定かではないが、佐藤輝の加入が打線に厚みをもたらしていることだけは間違いない。

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