阪神・梅野、2桁本塁打「正直いきたい」 藤浪はリリーフで自信「今までとは違う」

 阪神・梅野隆太郎捕手(29)が、デイリースポーツ評論家・西山秀二氏(53)と15年以来6年ぶりに対談した。入団から7年間、優勝経験がない梅野は「優勝捕手を目指したい」と宣言。昨季は開幕から併用された悔しさをバネに、不動の正捕手の座を築くことを誓った。西山氏は投手陣のけん引役だけではなく、打てる捕手としての活躍を期待した。

  ◇  ◇

 西山「昨オフの契約更改では、21年の目標は『全試合出場』と言っていたね」

 梅野「もちろんそれぐらいの気持ちでやらないといけないと思っています。なぜ全試合出場を目標に掲げるかと言うと、去年はスタートから悔しい思いをしたので」

 西山「そうだね。去年は開幕カードから捕手は順番に起用されていた」

 梅野「ケガでの離脱とかそういうのじゃないからこそ、悔しい思いが強くて…」

 西山「2年連続ゴールデングラブ賞を獲得して迎えたシーズンだったしね。僕は外からしか見ていないけど、悔しいだろうなって見ていたよ」

 梅野「だからこそ、(いつ出場してもいいように)準備は大事にしていました」

 西山「でも、シーズン途中から定位置を取り返した」

 梅野「自分で言うのもあれですけど、どっちかと言うと、反骨心というか、そういう『やってやる』という気持ちの方がある方がいいんですよね。自分は甘えがある方があまりよくないんですよね、性格的に。『くそー』とか『やってやる』という気持ちがある方が、いい結果が出ているような気がしているんですよね」

 西山「金本監督が就任した16年は、『ホップ、ステップ、ジャンプ』っていう3年目だったけど、ガタって出場試合数が減ったよね。内角が使えないと言われたり、交互に使われたりして。その時もなにくそっていう気持ちを持っていたのかな」

 梅野「持っていましたね。インサイド(を使うこと)もそうですけど、当時は原口がガンガン出ていたので。やっぱりバッティングメインというか、バッティングをよくしないといけないと思っていました。ファームにいる時はバッティングで苦しみましたね。守備面は『自分ができることをすれば』という自信はあったんですけど」

 西山「前回インタビューをした時には『阪神の捕手の打撃記録を塗り替えてやれ!』って話をしたと思うんだけど。結局、キャッチャーでもバッティングが目立つよね。梅ちゃんは守備はいいもんね。スローイングも止めることも。でも、キャッチャーってバッティングがよくないと代えられる。16年に気持ちが切り替わったのかな」

 梅野「一番、切り替わりましたね。バッティングに興味があったのに結果が出なかったので、余計に悔しさがありましたし。(打撃と守備の)どちらかだけがよくてもキャッチャーっていうのは薄れてくるので、守備と両立していかないといけないとは思っていましたけど、やっぱり打てないといけないなって思っていました」

 西山「成績を見ても攻撃面への意識の高さを感じるね。19年は14盗塁。それも意識しているのかな」

 梅野「スキさえあればって思って。タイミングを計ったり。ピッチャーの時は思い切って行ったり」

 西山「2桁盗塁ってなかなか走れないからね。まして、キャッチャーで。2桁本塁打ももう少しだね」

 梅野「そうなんですよ。狙って本塁打を打てるタイプではないんですけど、いつも7、8、9本で止まっているんですよね。あと1本というところなので。そこ(2桁本塁打)は正直、いきたいですね」

 西山「キャンプのブルペンでは、新しいピッチャーを中心に受けているのかな」

 梅野「そうですね。主力ではチェンさんは11日に初めて受けました。ルーキーはもちろん、2年目で初めて1軍キャンプに来るピッチャーも去年までほとんど捕っていなかったので。投げ込みを含めて一生懸命やっているピッチャーを受けるっていうことを中心にやっています」

 西山「チェンはどうだったかな」

 梅野「外の真っすぐは強かったですね。右打者の内角よりも、外にポーンって噴いてくるような真っすぐだったので。やっぱり勝てるピッチャーって外にちゃんと強い球を投げるんだなっていう感じがしましたね」

 西山「チェンはリズムもいいよね。僕がブルペンを見た日は横で藤浪が投げていたけど、藤浪が1球投げる間にチェンは3球ぐらい投げていたね(笑い)」

 梅野「ですね。まあ、晋太郎(藤浪)は細かいところを気にしながら投げるんで。意外と繊細なところがあるんで(笑い)」

 西山「その藤浪は今年はどうかな。いいんじゃないかな」

 梅野「いいと思いますよ。話をする時も『出し入れ』とか会話のレベルも上がってきました。去年で急に自信をつけたのか。ちょっと今までとは違う感じですね」

 西山「去年リリーフを経験したこともよかったのかな」

 梅野「晋太郎も『あれだけの経験はない』って言っていました。後ろの投手があれだけ苦しいところで、一人のバッターにどれだけの気持ちで投げているのかが分かったそうで。『度肝を抜かれた』ぐらいの感覚で振り返っていましたね」

 西山「先発投手がリリーフをやると、スピードも変わってくるね。先発で150キロぐらいだったのが160キロも出るもんね」

 梅野「びっくりしましたね。やっぱりポテンシャルはすごいんで」

 西山「外から見ていても、彼が十何勝したら余裕で優勝狙えるところへ行くんやろうなって思うよね」

 梅野「はい、そう思いますね」

 西山「投手陣は層が厚いし、今年は本当に楽しみだね。ケガなく頑張ってください」

 梅野「ありがとうございます。優勝できるように頑張ります」

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