【西山秀二氏の眼】阪神はキーマンのチェン&藤浪次第で優勝する
「阪神春季キャンプ」(11日、宜野座)
主力を含めてほとんどの投手がブルペン入りした。阪神をチェックしたのは久々だったが、先発、救援ともに層がぐっと厚くなった印象を受けた。
ローテ入りが確実な西勇、秋山、青柳、高橋は、普通にやれば2桁は勝てる。残りの枠を争う候補も豊富だが、チェンと藤浪がキーマンだと感じている。
チェンを直接見たのは、巨人のコーチだった2010年以来。1点リードがあれば勝つ力があった当時とは違うが、キレは健在だった。腕の振りは後ろが小さく、前で大きく振るため、打者はモーションに合わせると、タイミングが遅れるフォームをしている。かつての中日・今中のようなイメージだ。
藤浪は明るい表情で、生き生きと投げていたことが印象的だった。ある程度、手応えをつかんでいるのだろう。彼は自分の中で一番しっくりする形さえ見つけられれば、能力は間違いない。
2人は未知数な部分があるとはいえ、先発である程度の成績を残すことができれば、阪神が優勝するだろう。