ドラフト４位の栄枝を除く阪神の新人８選手が６日、西宮市の選手寮「虎風荘」に入寮し、ドラフト１位・佐藤輝明内野手（２１）＝近大＝は球団を通じて対応し、「超一流」のプレーヤーを目指す誓いを立てた。近大野球部の田中秀昌監督（６３）からの金言を胸に、誰からも目標とされる選手になっていく。

　鍛え上げられた体にスーツをビシッと着こなした佐藤輝が、凛（りん）とした表情で虎風荘の門をくぐった。「これから新しい生活がスタートするんだという気分です」。大志を抱いて飛び込むプロの舞台。新たな野球人生はここから始まる。

　「誰からも目標にされるというか、そういう超一流の選手になりたいと思います」

　少年時代から超一流の選手に憧れた。米メジャー・マリナーズなどで活躍したイチロー氏。「好きだった。夢を与えてもらった選手です」。現役時代の同氏は誰からも目標とされた、まさに超一流と呼ぶにふさわしいプレーヤー。今度は佐藤輝が球界を代表する選手になる。

　超一流を目指すために－。近大・田中監督からはプロ入りに向けた心構えを授かった。「まず野球人の前に一社会人として、社会のルールをしっかり守る」。野球の道で大成するために行動面でも自らを律していく。育ててくれた恩師の金言を胸に甲子園に立つ。

　入寮にあたり、活躍を支える“必需品”を持参した。大学時代から使用している特注のマットレスで「めちゃくちゃ眠れます。虎風荘でも使いたいなと思いました」。体が資本のプロ野球選手。愛着のある寝具でベストな状態を維持していく。

　入寮後は同２位の伊藤将（ＪＲ東日本）と寮のベランダからガッツポーズし、活躍を誓い合った。９日からは新人合同自主トレが始まる。「ケガをしないようにしっかり動いて、バッティングでアピールをしっかりしていきたい」。虎を代表する超一流のスラッガーへ－。黄金ルーキーが新たな一歩を踏み出した。