阪神・秋山10勝目 西勇に続いた!3年ぶり2桁星「来季に向けて信頼されるように」

 「DeNA5-13阪神」(31日、横浜スタジアム)

 阪神の秋山拓巳投手(29)がDeNA戦に先発し、6回3失点の好投で17年以来、自身2度目の2桁勝利に到達した。18年オフに受けた右膝の手術を不断の努力で乗り越え、輝きを取り戻した右腕。V奪回を目指す来季は先発の柱として大きな期待を集めそうだ。

 お立ち台でアナウンサーに促された秋山は、5打点を挙げた同い年の打のヒーローへ向けて、はにかみながら感謝を伝えた。「陽川ありがとう!」-。

 味方の大量援護に支えられ、丁寧にアウトを積み重ねた。持ち味でもある低めの制球力を駆使し、6回3失点。「10勝が懸かってましたし、序盤からたくさんの援護を頂いた。何とか期待に応えようと一生懸命投げました」と、自身4連勝で3年ぶり2度目となる大台到達を笑顔で振り返った。

 12勝を挙げた翌2018年は6月初旬の段階で5勝を挙げたものの、以降は勝ち星を伸ばせず。10月にはシーズン中から慢性的な痛みがあった右膝のクリーニング手術に踏みきる。「野球人生の分岐点になる」と話すほどの出来事だった。

 入院、リハビリの際には多くの励ましを受け、これまでにない思いが芽生えた。「支えてくれる人にマウンドで恩返しをしなければ」。これを境に秋山は取材で「応援してくれる人たちのために」というフレーズを頻繁に使うようになった。

 登板中に膝が張るなど、手術の影響は軽くなかった。昨季はわずか4勝。それでも秋季キャンプで筋力アップ、上半身の投球フォーム修正に取り組んだ。オフには走り込みの量も増やし、右膝の不安を拭い去った。

 その結果「2桁を勝った17年以上の手応え」をつかみ、今年は2月の練習試合から7月1日の中日戦途中まで37イニング無失点を続けて、シーズンでも勝ち星を量産。最速は140キロ台ながらもキレのある直球、そして今季105イニングで12四球の制球力は、3年前をしのぐ進化を遂げている。

 すでに西勇が11勝を挙げており、2投手が2桁勝利に達した。これは今季のセ・リーグで唯一、阪神だけだ。「次回はもっと来季に向けて信頼されるようなピッチングができるように。また今日から頑張っていきます」。試練を乗り越えた右腕は、早くも先発の柱となるべく、2021年へと目を向けた。

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