阪神ボーア タイムリー3連発!打撃フォーム改造実った 前夜の倍返し14安打10点
「阪神10-2広島」(15日、京セラドーム大阪)
ジメジメした暑さも吹き飛ばす快勝劇や!猛虎打線が鯉投手陣に14安打を浴びせ、今季4度目の2桁得点。引っ張ったのは、ジャスティン・ボーア内野手(32)だ。来日初の1試合複数適時打など今季3度目の猛打賞の活躍で3打点をたたき出し、勝利に貢献。前夜、広島の新人右腕に完敗を喫したが、その悪夢を払しょくした。
サンズとともに上がったお立ち台。「最後に日本語でひと言」と問われたボーアが英語で一気にまくし立てる。慌てた藤本通訳が指摘すると「オオッ、ジャパニーズ!?スミマセン…」と日本語でポツリ。場内がドッと沸いた後に「ガンバリマショウ!!」と叫び、さらに歓声が上がった。
陽気な性格から虎党のハートをがっちりつかんでいるボーアが大活躍を見せた。まずは初回2死二塁。外角の変化球を拾って中前に運び、先制点をたたき出したサンズをホームにかえす。8試合、28打席ぶりの打点だ。
8月に入って本塁打なしの打率・171と低迷。この日から打撃フォームをマイナーチェンジしていた。右足を一歩外に出すオープンスタンスで構え、やや低い姿勢から打ちにいく形を試合前の打撃練習から取り入れた。2017年にメジャーで打率・289、25本塁打とキャリアハイの成績を残したマーリンズ時代と似た打撃フォームへの変更だった。
「変えないとなあと迷っていたところで、昨日3タコに終わって…自分の中で今かなと思ったんだ」と明かす。その効果はてきめん。次は三回2死一、二塁。「バットがボクのために死んでくれてヒットになったね(笑)」。直球に詰まり、バットを折りながらも怪力で右前まで運ぶ、来日後初となる1試合複数適時打となった。
さらに五回にも右前への3打席連続適時打を放ち、約1カ月ぶりとなる猛打賞をマーク。「無駄が多いと、ここ何試合かのビデオを見て思ったのでよりシンプルに。すぐに結果が出て良かったよ」と満足げに話した。
それでも4日に『ファイアボールタオル』が発売されて以降は、本塁打なし。7月28日の神宮でのヤクルト戦、サンズとアベック満塁弾が飛び出し、チームが20得点を挙げたあの試合から16試合も出ていない。
まだまだ完全復活へのプロローグ。「これからも活躍を続けていきたいね」。代名詞の豪快なアーチ、そして会心のファイアボールポーズ。今度は真の姿をファンに届けてみせる。