能見41歳以上星!阪神史上3人目 イニングまたぎ1回0封

 5回、京田を三振に仕留めピンチを切り抜ける能見
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 「阪神11-3中日」(19日、甲子園球場)

 ベテランが鮮やかな火消しでゲームの流れを引き戻した。3点リードの五回2死一、二塁のピンチに阪神の能見がさっそうとマウンドへ。23歳のルーキー小川が招いたピンチに16年目の41歳が燃えた。京田に対して3球連続フォーク勝負だ。空振り三振に斬ると、バシッ!とグラブをたたいた。

 「展開的には点を取った後なので。仕事としては(良かった)。低くと言うのは意識していたので、何回も対戦しているのでね」

 五回の攻撃では18年5月11日・広島戦(マツダ)以来800日ぶりの打席へ。13年に本塁打を放っており、もともと打撃は大好き。「早かったですね。振ろうと思ったんですけど、振れなかったですね」。見逃し三振の結果に思わず苦笑いしたが、レアなシーンにファンは大喜びだった。

 続く六回は2死から馬場にマウンドを譲ったが、1回を1安打無失点。今季初白星が転がり込んできた。阪神の41歳以上の勝利は1949年・若林忠志、09年と10年の下柳剛に次いで3人目。「先発に付くのがいいけど、チームとしては良かった」とうなずいた。

 リベンジも果たした。6月30日・中日戦でまさかの満塁本塁打を被弾。「やられたらやり返す」-。クールなマスクに熱い闘志を秘めている。これで3試合連続無失点だ。

 コロナ禍の中、練習再開した5月から髪に白いものが目立つようになった。「(黒に)染めへんかったら真っ白やぞ!」。まだ先発で輝きを放っていた30代後半、そう笑い飛ばしたことがある。貫禄たっぷりのグレーヘアが渋みと円熟味を醸し出している。

 「一平おったら、一平やったらな~」

 リリーフした場面、小川が抑えていればプロ初勝利だった。試合後は何度も残念がったが、ブルペンにはまだまだ左腕の力が必要だ。ベテランの背中が若手の道しるべとなる。

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