阪神・岩貞、与えられた役割で最高の結果を 覚悟の7年目「若手という立場ではない」
デイリートラ番記者が阪神のイチオシ選手を紹介する企画(随時掲載)。第4回は岩貞祐太投手(28)にスポットを当てる。今季は先発だけでなく、中継ぎでの起用を示唆されている左腕。オープン戦の登板3試合はすべてリリーフで登板し、無失点と適性を示した。与えられた仕事を全うするために、全力で腕を振ることだけを考えている。
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昨秋のキャンプ最終日、円陣の中心には岩貞が立った。矢野監督から指名された手締めのあいさつ。力強く、そしてたくましく大役を果たした。指揮官からの期待と左腕の責任感。「もう若手という立場ではない。自分自身の成績もそうですけど、チームの勝ちに貢献したい」と強い覚悟で7年目のシーズンに挑もうとしている。
昨季は開幕ローテーション入りを果たしたが、5月にインフルエンザに感染して離脱。その後も右脇腹の肉離れや背中の張りと長く2軍生活が続いた。1軍に再昇格できたのは9月だった。その結果、登板はわずか8試合で2勝4敗、防御率4・02と不本意な成績に終わった。
さらなる成長を求められている。春季キャンプでは先発ローテの一角として期待されていたが、新たな役割にも挑戦中だ。岩崎がキャンプ終盤に右足の張りを訴えたチーム事情もあり、矢野監督から先発と両にらみで中継ぎでの起用を示唆された。
実際、オープン戦の登板3試合はすべてリリーフだった。「どこのポジションでもやることは変わらない」。その言葉通り、計6イニングを投げて無失点と適性を見せた。
与えられた役割で最高の結果を残す。ひたむきな姿勢の原点となっているのが横浜商大での4年間だ。「大学の時に監督から『今のままではダメだ、満足するな』ということをよく言われていました。それがあったからこそ今、プロでやれている自分があると思います」と心構えを話した。
開幕時期については白紙の状態で、まだまだ先が見えない。活動休止期間は続くが、できる限りの準備を進めるしかない。今季こそフル稼働でチームを支える覚悟を持ち、来るべき時を待つ。