阪神・矢野監督 「ほぼほぼ」100%充実春季キャンプ 

 「阪神春季キャンプ」(26日、宜野座)

 阪神が26日、宜野座キャンプを打ち上げた。矢野燿大監督(51)はキャンプを総括し、「100%に近いところでやれた」と評価した。選手が自主性を重視する方針の下、目的意識を持って取り組んだ結果、レギュラー、先発ローテ、外国人枠など多くの競争が激化。MVPには競争の中で存在感を見せた高橋、ガンケル、高山、マルテの4人を挙げた。

 日焼けした表情を緩め、26日間を思い返す。選手が沖縄で見せてくれた姿はイメージ通りだった。矢野監督は「すごく手応えを感じている」。キャンプを振り返る声がはずむ。

 「ほぼほぼできたし、100%ということはないと思うけど、それに近いところでしっかりやれたと思う」

 1月31日、キャンプイン前日の全体ミーティング。「日本一になるためのキャンプにします」と伝え、就任2年目の春が始まった。

 昨年1年をかけて浸透した自主性を重んじる方針の下、選手は目的を持って練習に励んだ。「プロだからこそ、自分がどうやるかを考えた1カ月を過ごせたと思う」。結果、競争は激しさを増した。

 野手ではMVPに挙げられた高山、マルテが象徴だった。高山は姿勢とプレーでアピール。福留、糸井、近本、サンズらとの外野争いで、定位置を狙える位置まで来た。三塁ではマルテが早出特守や結果で存在感を示し、大山との争いは先が読めない展開となった。

 「スタメンで出る選手と、次に出る選手の差がなくなってきている。まだまだ競争は続くので楽しみ」。開幕後に巻き返してくる選手にも期待した。

 先発ローテ争いでは、投手MVPに選ばれた新外国人・ガンケルは制球力と、球威でアピール。カーブを習得して緩急を身につけた高橋もMVPに挙げられる進化を見せた。2人は開幕投手・西、青柳に続いて、ローテ入りをほぼ確実にした。

 競争激化は歓迎する一方で、指揮官にとってはうれしい悩みも増えた。先発ローテは残り2つ。今後は2軍も含めて熟考していく。

 1軍の外国人登録は4人。今キャンプは7人の外国人選手が参加し、ガルシアはコンディション面で問題があったが、他の6人は見せ場を作った。「みんながいい悩みを持たせてくれるような持ち味を出してくれた」。日を重ねるたびに悩みは深まっている。

 ただ、選手にはまだまだ悩まされたい。「100%になったら成長ない。まだまだ上を目指しているので、そういうところで100%ではない」。3月20日の開幕・ヤクルト戦(神宮)から始まる日本一への旅路まで、進化を目指し、挑戦を続けていく。

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