阪神ガンケル単身赴任で勝負 夫人は数学教師、来日前から使用球&映像で準備着々

 阪神の新外国人、ジョー・ガンケル投手(28)=前マーリンズ傘下3A=が既にNPB使用球を取り寄せ、来季からのプレーに備えていることが30日、分かった。夫人を残し、単身で来日予定の右腕は球団からの独自映像を基に、日本球界の研究を重ねている。メジャー未経験の男は単身赴任で勝負を懸け、“ジャパニーズドリーム”を実現させる。

 異国の地で成功を収めようという意気込みが伝わってくる。谷本球団本部長がガンケルの近況を明かす。「(担当者が)ボールを送ったみたいですよ。NPBの統一球を。どんな感じか、知りたいということで」。NPB統一球1ダースをガンケルの元に送ったという。日本球界で使用するボールの感触を確かめ、慣れることは来季への重要なステップの一つでもある。

 さらに、球団が独自で作成している映像データも順次提供しているという。映像で送信すると容量が重いため、アクセスすると連続で見られるムービービューを用意。「主力だけでしょう。バッター相手のピッチャー、ピッチャー相手のバッター」と谷本本部長は映像の内容を説明した。

 他球団の主力級の打者と投手を映像で確認して対策を練ることができる“教材”が手元にあるというのは、ガンケル本人にとってもプラスだ。来日前の期間で日本の打者の傾向をインプットすることは、自身の活躍を支える作業にもなるはずだ。

 来日に際しては「単身やったんとちゃいますか。奥さんは仕事があるし」と同本部長。数学教師をしているというメガン夫人を米国に残し、196センチの長身右腕は一人で太平洋を渡ってくる見通しだ。

 長い腕をスリークオーター気味に大きく振るフォームが特徴で、今季は3Aで87回2/3を投げ与四球は15。1試合(=9イニング)あたり、いくつ四球を与えたかを示す与四球率は1・54。2点台でも優秀とされる中、昨季(65回1/3)は0・96と“精密機械”ぶりを示した。

 メジャー経験はないものの、制球力が自慢の28歳。日本の主力打者の傾向を把握してイメージ通りに投球できれば、先発の一角としてチームの戦力になる可能性は十分だ。覚悟の単身赴任でタテジマに袖を通すガンケル。虎党を沸かせる態勢は来日前から整いつつある。

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