近本 オリックス・田口コーチから太鼓判「息の長い選手になる素質十分」

 阪神・近本光司外野手(25)が26日、大阪市内で行われた関西学院大硬式野球部OB会に出席。日米で通算20年間プレーした大先輩のオリックス・田口壮野手総合兼打撃コーチ(50)から「息の長い選手になる素質は十分ある」と太鼓判を押され、「みなさんみたいに10年以上できるようにしたい」と呼応した。

 盛大な拍手と声援を受け、大先輩らの後ろを歩いて登壇した。母校・関学大野球部のOB会の懇親会。近本は華々しい1年目を過ごしたが、その視線はさらなる先を見据えた。

 「まだ、同じ舞台に立てたとは思っていない。1年目しかやっていないので。みなさんのように10年以上できるようにしたい」

 壇上で並んだのは、同校OBのオリックス・田口コーチ、日本ハム・宮西、ロッテ・荻野。全員が10年以上現役を続け、チームにとって欠かせない存在となっている。それだけに同じプロ野球の選手であっても、近本にとっては雲の上の存在だ。

 今季は142試合に出場し、打率・271、36盗塁、9本塁打、81得点とチームの3位に大きく貢献した。また、7月13日のオールスター第2戦(甲子園)では、史上2人目となるサイクル安打を達成。新人では初となる快挙を成し遂げた。

 近本自身は謙遜するが、後輩の活躍に先輩は目を細める。田口コーチは「すごいと思って見ていた。(近本の活躍は)めちゃくちゃうれしい。シーズン中に少し話をしたけど、よく考えている選手なので僕から言うことはない」と野球に取り組む姿勢を高く評価した。

 同コーチは1992年にドラフト1位でオリックスに入団。巧打と堅守を武器に活躍し、2度のワールドシリーズ制覇を経験するなど日米通算20年の現役生活を送った。

 球界を代表するレジェンド。“長寿の秘けつ”を明かし、近本にもその力があると太鼓判を押す。「継続できて初めてプロ。長くやる選手に共通するのは練習量。(イチローも)年間通してずっとやっていた。彼の色を出して。息の長い選手になる素質は十分ある」とエールを送った。

 近本のプロ野球生活はまだ始まったばかり。2年目を迎える来季は真価が問われる。「これだけの人が応援して、見てくれている。力に変えたい」と虎の韋駄天(いだてん)。万全の準備を整え、先輩に近づくために2020年のシーズンも全力で駆け抜ける。

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