高山へ激辛エール!高橋由伸氏「能力の半分も出せていない」“サヨナラ賞”受賞も

 セ、パ両リーグは29日、最も印象深いサヨナラ打を放った打者を選ぶ「スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞」の年間大賞に、阪神の高山俊外野手(26)と今季までロッテでプレーした鈴木大地内野手(30)を選出したと発表した。都内のホテルで行われた授賞式では、特別ゲストの高橋由伸氏(44=前巨人監督)から高山に対し「まだ能力の半分も出せていないのでは」と、辛口エールで猛ゲキが飛ばされた。

 壇上に立つ高山は大きく息を吸った。宿敵巨人の前監督で、東京六大学の大スターとして憧れた“先輩”からの激辛エール。会見を通じて4度、繰り返すように言われた。「まだ能力の半分も出せてない」。2016年の新人王も来季5年目を迎える。レジェンドの言葉に、より思いを強くした。

 「自分でやらなきゃいけないのはよく分かっています。でも、そう言ってもらえると一層、やっていかなきゃなって思いますよね」

 今季は2年ぶりに105試合に出場した。糸井の故障離脱後には、右翼のレギュラーとして活躍。表彰された代打サヨナラ満塁弾など、5本塁打、打率・269の成績を残した。ただ、レギュラー定着とまではいかず、秋季キャンプでは必死にバットを振った。そんな中で高橋氏の激励を受けた。

 リップサービスはない。だからこそ胸に響いた。敵将として、野球評論家として、高山の4年間を見た同氏は、舞台裏でも激励したという。「持っている能力からすれば、来年はレギュラーにならないとな。打席数、試合数を増やして、ヒットをたくさん打たなきゃいけないよ」。野球人として能力を認めるからこそ、エールの言葉も徐々に熱を帯びた。

 「三拍子そろっていますからね。タイガースに足りないところを、たくさん持っている選手。レギュラーを獲れば、得点能力が上がる。打って走って、長打もありますし、阪神の勝利確率が上がる」

 最大級の評価を最上級の結果に変えたい。秋季キャンプでは黙々とバットを振り込み、守備、走塁面でも必死に成長を求めた。「いつもですけど、2月1日に100%の状態で入れるように。僕にとっては開幕も最後の1試合も大事。そういう立場なのでね」。真価の問われる2020年。大先輩の猛ゲキを力に、覚醒の時を迎える。

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