藤浪にマサ金言3カ条 手首を立てろ!上を見るな!ラインを外れるな!

 山本昌臨時コーチ(右奥)にマンツーマンで指導を受け、ブルペンで投げ込む藤浪
3枚

 「阪神秋季キャンプ」(15日、安芸)

 阪神安芸キャンプで臨時コーチを務める山本昌氏(54)が15日、17日の紅白戦に登板する藤浪晋太郎投手(25)に成功への3カ条を授けた。16日から2日間、指導を離れる同氏から「日曜、頼むぞ」と送り出された今年最後の実戦登板。レジェンドの金言を胸に進化した姿を見せる。

 マウンドに立つ藤浪が全員の視線を集めた。68球の投球練習で納得いかず、午後から2度目のブルペン。大勢のファンが金網に張り付き、熱心に復活の過程を見届ける。金村投手コーチは多角度から、投球フォームを映像に収めた。一球一球、声を掛ける山本昌臨時コーチがうなずく。

 「この3つさえやれば大丈夫だからな。日曜日、頼んだぞ!!」

 17日の紅白戦に登板する。今年最後の実戦登板を前に、同コーチは金言を3つ授けた。

 (1)「手首を立てろ」

 (2)「上を見るな」

 (3)「(ミットまでの)ラインを外れるな」

 助言後には風を裂く白球が、ズバッと捕手のミットに収まる。投げる藤浪は「マサさんの言葉は常にシンプルなので」と感謝する。通算219勝、50歳現役の実績に裏打ちされた技術と根拠。指導初日にまず、チェンジアップを教わった。

 中盤には元中日・川上憲伸氏のカットボールを伝授された。全てが引き出しとなり、良化の一途をたどる投球。その姿は見学に訪れたドラフト1位の創志学園・西が「一番すごかった」と舌を巻いたほど。二人三脚で歩む同コーチも「ポテンシャルはこんなものじゃない」とし、実戦マウンドに向けてエールを送る。

 「修正は進んでいます。今の形が出てくれたら。非常に勉強する選手。一つ一つ理屈づけできると強い。すぐにはね…でも、ゆっくりはしていない」

 秋季キャンプ中の紅白戦登板は、2017年11月9日以来2年ぶり。今季はプロ7年目で初の未勝利。矢野監督も期待を寄せる。「いいボールも多くなってきた。段階的にはだいぶ前に進んでいる」。今季終盤、先発は駒不足に悩んだ。藤浪再生が持つ意味は、チームにとっても大きい。

 レジェンドの金言を胸に臨む登板。藤浪は結果、内容以上に「感覚」を求める。「いい感じで投げられているので、それを出せるかどうか。しっかりやるだけです」。目に闘志が宿る。苦しんだ1年の集大成。安芸の地で得た手応えをマウンドで示し、2020年の復活ロードを歩む。

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