藤浪、チェンジアップからチェンジ 「新しいというか斬新」山本昌氏から驚きの金言

 「阪神秋季キャンプ」(1日、安芸)

 阪神の藤浪晋太郎投手(25)が1日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプで、臨時コーチとして指導を開始した山本昌氏(54)=野球評論家=に自ら助言を求めた。伝えられたのは、同氏が決め球にしたチェンジアップの効果。握りや手首を立てる投げ方などを助言され、「これがストレートに生きる」とヒントを得た。「斬新な発想」という金言から、2020年の復活ロードを歩む。

 まだキャッチボールが始まった直後だった。グラブを手にした藤浪が、臨時コーチとして初日の山本昌氏に歩み寄る。真っ先に219勝左腕をつかまえると、腕の使い方など質問攻めにした。「ぜひ、君にはやってほしいことがあるんだ」。口を開いたレジェンドの言葉は、斬新で新鮮だった。

 「右打者のインコースにチェンジアップを投げてみてほしい。そういう投げ方をすれば手首が“立つ”。オレもそうだった。そこに投げ切ることができたら自信になるはずだ」

 最初に伝えられたのは、経験談を踏まえた方法。同氏は現役時代、代名詞になったスクリューを左打者の内角に投げる技術を習得した。それが名球会までの道を切り開き前人未到の50歳現役を成し遂げた。

 効果は二つ。心技体の「心と技」だ。同球種を投げようと意識することで、リリース時の手首が地面と平行にならない。これで抜け球や引っ掛けるボールが少なくなり、制球の安定へとつながる。

 さらに「心」の部分。引き出しが増えることでマウンドでの自信につながると説く。「私自身、手首の使い方を覚えたことで勝てる投手になった」。この金言は藤浪にとっても驚きの発見だった。伝えられたのは同球を練習する過程が、最大の武器となる直球に生きるということだった。

 「新しいというか、斬新。チェンジアップがストレートにつながるという発想は自分の中でなかったですね」 ブルペンに移動すると早速、行動に移した。75球の投球練習のうち、チェンジアップは8球。同球を投げた後の直球は威力を増す。山本昌氏も「エグい」、「ヤバい」の連発だ。「強烈だね。びっくりしました。100球中、80球あの球がいけば絶対に完封する。ポテンシャルは桁違いです」。レジェンドは復活も太鼓判を押した。

 今季は7年目で初めて未勝利に終わった。藤浪自身、2020年に懸ける思いは、誰より強い。「すごくいい勉強になる。初日でこれだけ教えてもらった。チャンスなので。いろいろ聞いて来年以降、生かせるようにしていきたい」。復活へ、チェンジアップから“チェンジ”を図る。

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