無安打の大山 4番降格へ 3位と今季ワースト6・5差で自力V再消滅 

 8回、三振に倒れベンチに戻る大山
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 「阪神5-11広島」(9日、京セラドーム大阪)

 阪神が逆転負け。3位・広島とは今季ワースト6・5差に広がり、自力Vの可能性がまたも消滅した。二回に4点を先制しながら四回、大山悠輔内野手(24)の拙守で併殺を逃した後、逆転を許した。大山は打席でも4打数無安打で2三振。今季初めて4番から外れる可能性が出てきた。

 地元ファンのため息が、何度も京セラドームに充満した。またしてもミスが失点に絡む悪循環。序盤の楽勝ムードから一転、目を覆いたくなるような惨敗へと進んだ。

 自力優勝がまたも消滅し、3位とは今季ワーストの6・5ゲーム差。矢野監督は試合後に緊急ミーティングを実施。「仕方ないだけでは済まされないような1敗でもある」と敗戦を重く受け止めた。

 あらゆる手段でチーム状態を上向かせようとしてきたが、好転してこない。10日からは打線にテコ入れし、大山を4番から外す可能性が高まった。代役の4番はマルテが務めると見られる。

 大山はこの日、攻守で精彩を欠いた。四回は4点リードを逆転されるきっかけを作った。無死一、二塁。鈴木の三ゴロをつかみ損ねて二塁封殺で1死しか奪えず、1死一、三塁としてしまう。直後にダブルスチールを仕掛けられると、二遊間のどちらもカットに入れず、三走・菊池涼を生還させてしまった。

 さらに高橋遥がメヒアに逆転3ランを被弾。わずかなほころびで、大きな代償を払うことになった。

 打撃でも4打数無安打。八回1死二塁の打席では6球連続の直球で押され、8球目の変化球で空振り三振。やり場のないファンの怒りや嘆きが、4番の背中に降り注いだ。

 指揮官は「(大山)悠輔が、ゲッツーを取ってやるようにしていかなアカンし」とした上で、チーム全体にも「一生懸命やっただけでは、俺らは済まされへんと思うし。結果で示すっていうのがプロ。『一生懸命したんですけど』って言ってても、見に来てくれるファンに返せるものはないんで。やっぱり結果につなげていかなあかん」と奮起を促した。

 チームは混戦のセ・リーグから一歩後退。それでも試合は続く。「今すぐできることは胸張って前向いて、今日の悔しさをどう返していくかってことしかできないので」。残り38試合。指揮官が下す決断が、チームを好転させるか。

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