ドラ1近本 11戦連続安打 5打席連続出塁大暴れで平成最後の白星締め!

 4回、適時三塁打を放ち、喜びを爆発させる近本
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 「阪神8-3広島」(30日、甲子園球場)

 阪神が平成最後の試合を快勝で締めくくった。令和のヒーローを予感させるドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が四回、右中間へ適時三塁打。これで11試合連続安打となり、赤星憲広氏が持つ球団の新人記録にあと1とした。チームは3連勝と波に乗って、新時代へと突入する。

 甲子園今季最多となる4万6543人の“証人”が、新時代のヒーローの活躍をその目で見届けた。平成最後の一戦。近本が大きく躍動した。

 注目の集まる節目の一戦での5打席全出塁は、令和での主役を予感させるには十分だった。まずは同期・木浪がつくった四回の好機。11試合連続安打を、貴重な追加点を生み出す右中間への適時三塁打で決める。八回には右前打を放ち、梅野と並ぶチームトップの今季32本目の安打とした。先制ホームを踏んだ第1打席など3四球を含め全打席で出塁。八回には今季5つ目の盗塁まで決めた。

 決意を胸に試合へ向かった。「今僕ができることは、しっかり1軍で活躍すること」。大阪ガス前監督・竹村誠さんが、4月28日に胆管がんのため57歳の若さで死去した。「実績もないやつに声を掛けていただいた。今の僕があるのは竹村さんのおかげです」。関学大在籍時に投手から野手に転向したばかりだった近本の才能を見いだし、入社へと導いてくれた恩人だった。

 その竹村さんから社会人最初のキャンプで掛けられた言葉は「オマエには期待していない」だったという。「“期待している”ならプレッシャーがかかる。今のままでいいんだなと思うことができた。そこで今の自分を貫き通すことができた。優しさの裏返しだったんだと思います」

 田淵を抜く球団史上初となる新人の4月4本塁打。連続出塁は18試合となり、球団新人最長記録を1試合ごとに伸ばしている。そして1日の令和初戦では、平成のレジェンド・赤星の新人球団記録12試合連続安打を目指す。

 打率も・327に上昇。プロ初めての4月を記録ずくめで終えた虎の背番号5は「令和でも頑張ります!」と力強く宣言した。天国の恩人も“期待していなかった”教え子の活躍を、きっとわがことのように喜んでいる。自分を貫き通す-。恩師の教えを胸に刻み、ゴールデンルーキーが新時代の主役へと駆け上がっていく。

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