青柳さまさま!プロ“初歓封”恩返し129球に矢野監督は抱擁「ありがとう」

 「中日0-2阪神」(29日、ナゴヤドーム)

 阪神の青柳晃洋投手(25)が、129球の熱投でプロ入り初完封勝利をマークした。立ち上がりから走者を背負うも、丁寧にボールを低めに集めて内野ゴロを量産。チームは2カード連続の勝ち越しで4位タイに浮上、借金を「2」に減らした。きょう30日は甲子園で平成最後となる広島戦が予定されている。条件次第では令和をAクラスで迎える可能性もある一戦、勝って白星で締めてや!!

 歓喜の六甲おろしが敵地に鳴り響く中、青柳は三塁ベンチ前で矢野監督と抱き合った。プロ4年目、34試合目での初完封。「(監督から)ありがとう、と言われました。すごくうれしかったです」と昨年、2軍で支えてくれた指揮官に届ける129球の熱投だ。

 最大のヤマ場は八回だった。安打と味方の失策から1死一、三塁のピンチで中日・平田を迎えた。表情一つ変えない変則右腕だが、気持ちは燃えていた。

 この回、マウンドに向かう前に矢野監督から「任せたぞ」と声を掛けられ奮い立った。「自信を持って勝負することができた」と初球119キロのスライダーで三ゴロ併殺。グラブを何度もたたいて野手陣とハイタッチを交わした。一回と二回は先頭に四球を与えたが、後続を寸断。制球を乱して四球から失点する過去の姿はない。そこには今年から加入した西の存在が大きい。

 舌を巻くのは西のキャッチボール。距離が長くなれば球が左右にそれることもあるが、西の場合はほぼない。「相手を動かさないキャッチボール」だ。「球の軌道がシュートするなら、その軌道で投げるようにと。意識してやると難しい」。抜群の制球力を誇る先輩からの助言で、日々細やかな努力を重ねる。

 九回は1死満塁で打席に立ったが遊ゴロ併殺打に倒れた。追加点を奪えず、敗戦なら采配を指摘される事態だった矢野監督も「青柳が助けてくれて…。青柳さまさまです」と頭を下げた。「去年1年間、矢野さんに教わったことが結果につながった。令和になっても平成の選手が頑張ります」と青柳。元号が変わっても指揮官への“恩返し”をマウンドで続けていく。

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