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岩田564日ぶり星「涙が出そう」 頼れるベテランが帰ってきた!118球完投

 完投勝利を挙げ、矢野監督(左)とガッチリ手を握り合う岩田(撮影・田中太一)
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 「ヤクルト5-13阪神」(18日、神宮球場)

 あと1人の声援が、あと1球に変わる。9安打浴びても、5点を失っても、阪神・岩田はマウンドを譲らない。西田を空振り三振に抑え、小躍りするように喜んで見せた。564日ぶりの1勝は、1402日ぶりの完投勝利。「涙が出そうだったよ」。必死に隠したが、声は確かに震えていた。

 「1型(糖尿病)の子供たちが見ている。絶対に諦めちゃダメや」。初回、4点のリードを受けたが、いきなり1点を失った。首位を走る強力打線。打ち合いの様相を呈す雰囲気に「引いたら負け」と言い聞かせた。山田哲、村上にソロ本塁打を浴びても、最速146キロの直球で押した。

 「俺がしっかり頑張らないと、子供たちの目標がなくなるんじゃないか…。みんなの夢を壊してしまうんじゃないか。そんなことばかり考えていた」

 昨季は6試合の登板で0勝4敗。今季も開幕は2軍で迎えた。ふとした瞬間に、病床で待つ子供たちの姿が浮かぶ。1型糖尿病を患う岩田は08年から支援を始め、これまで400人以上を甲子園に招待した。1勝につき10万円を寄付。喜ぶ少年少女の姿に闘う理由を見つけてきた。

 焦る日々の中、転機となる“出会い”もあった。レアルマドリードで活躍するDFナチョ。同じ病気を患い、サッカーを諦めろと言われながら、一流クラブで戦う29歳だ。岩田はテレビで存在を知った。「物事をどうプラスに持っていくか。結局は、地道に努力し続けることが大切なんだ」。35歳はもう一度、私生活から見直した。

 「中途半端じゃ辞められない。まだ始まったばかり。これから、これからやから」。復活の1勝は使命を持つプロ選手として、子供たちに約束の1勝になった。118球に込めた願いと決意。見てるか、みんな。耐えて、耐え抜いた先に、笑顔があるんだ。泣けるほどの感動があるんだ。

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