ドラ1近本 走れる2番テスト 就任時の理想形にルーキー“抜てき”

 「阪神春季キャンプ」(16日、宜野座)

 阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が、17日の日本ハムとの練習試合に「2番・左翼」でスタメン出場する。矢野監督が就任時から掲げる「走れる2番打者」としてのテスト的な起用。ルーキーは泰然と目前の打席に集中する考えだ。

 「打順は1打席目しか関係ない。状況をみながらやっていきたいですね」。14日の楽天戦は「9番・中堅」で出場。2安打1打点と好スタートを切った。きっちりと結果を残したことで“昇格”。矢野監督は2番起用の意図を明かす。

 「いろいろ試せる時期やからね。相手よりも、まずは味方を知っていかないと」

 OBの赤星氏を理想に、2番について以前から「左で足が速いやつがいい」と語ってきた。早い時期のテストに本気度がうかがえる。ケース打撃では2打数無安打だったが、中堅後方の当たりは植田に好捕された打球で、2打席目も無死二塁の設定から引っ張った進塁打と、内容ある打席だった。

 近本はこの日のアップ前、鳥谷から盗塁のアドバイスを受けた。「スタートのことです。(知識の)幅を広げるという意味で」。大先輩にも臆することなく、貪欲にプロの技術を吸収している。開幕センターを懸けたサバイバル。「2番・近本」の打席内容が、定位置争いのカギを握る。

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