【阪神ドラフト選手紹介・木浪聖也(上)】バレー、スノボー何をやっても人並み以上

 今秋のドラフト会議で阪神から指名を受けた7選手(1~6位、育成1位)を紹介。今回はドラフト3位・木浪聖也内野手(24)=ホンダ=に迫る。

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 そつがなく、誰からも好かれる男。木浪聖也を一言で表すならそんな言葉がピッタリだろうか。巧打、堅守の大型内野手。笑顔が似合うさわやかボーイは、幼少期から周囲に愛された。「緊張している顔が引きつって、歯が出るんです。それが『ニコニコしているね』と見られるんです」と父・弘二さんは懐かしそうに振り返った。

 運動は何をやらせても人並み以上。母親の「ママさんバレー」に参加しても難なくこなし、初めて行ったスノーボードも「普通にできていた」と父は証言する。

 野球を始めたのは小学1年。一人で行っていた「壁当て」では、1年生ながらショートバウンドを捕球していた。「小6で155センチぐらい。大きい方ではなかった」とはにかむ本人は「一塁に近いから」という単純な理由で左打ちに。平日に父の仕事が休みになることが多く、校庭でティー打撃の練習を行った。前後左右からトスされるボールを打ち返し、多い日には100球近くバットを振った。「ワンバウンドした球を打ったりね」と父は非凡なバットコントロールを懐かしむ。

 青森山田中に進学し、青森山田リトルシニアに身を置いた木浪は「不安しかなかったけど、父が『お前ならやれる』と言ってくれた」。中学まで野球をしていた父・弘二さんは「守りはきちんとできたので、このまま行っても遜色ないだろうなと。県外の子との競争にも勝てるだろうと思っていた」と自らの経験則に基づいて、息子の背中を押した。

 運動神経抜群の少年は「おばあちゃん子」。「隠れて(祖母と)色んなモノを食べに行っていましたね。ウナギも勝手に行ってましたよ」と弘二さん。中学3年時に身長は173センチまで伸びた。中学時代はケガが多く、足首の捻挫や膝を痛めることも。木浪は「寝てる時間が多く、寝て大きくなった」と、成長の要因を笑顔で振り返る。そして中学3年の秋頃、青森山田高の練習に参加し、大きな「出会い」を果たすことになる。

 ◆木浪聖也(きなみ・せいや)1994年6月15日生まれ、24歳。青森県青森市出身。サイズ 178センチ、80キロ、右投げ左打ち。篠田小1年から軟式野球を始め、小学6年で硬式に転向。青森山田リトルシニアから青森山田高校に進み、1年時からベンチ入りしたが甲子園出場経験なし。高校時代は中日・京田とチームメート。木浪が二、三塁で京田が遊撃。亜大では1年春からリーグ戦に出場する。社会人野球の名門・ホンダでは1年目から三塁手兼二塁手のレギュラー。2年目から遊撃手。

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