金本監督「結果の世界」 志半ばで辞任…17年ぶり最下位に決意固く

 阪神・金本知憲監督(50)が11日、西宮市内の球団事務所で会見を行い、10日のDeNA戦(甲子園)後に、今季限りで辞任する意向を球団に伝えたことを表明した。昨年は2位という成績を残したものの、今季は開幕から勢いに乗れず、17年ぶりとなる最下位が確定。そこが辞任につながる要因となった。育成に力を注ぎ、まだ開花しきれていない選手が多い中で志半ばで去る形となった。今季最終戦となる13日の中日戦(ナゴヤドーム)が、最後の指揮となる。

 午後1時、金本監督は球団事務所のプレスルームに、黒のスーツを着て姿を見せた。衝撃的な結末と、そこに至った苦悩の思い。涙…などはない。待ち構えた報道陣に対し、サバサバした表情で、時折笑みも交えながらの会見となった。

 「(辞意の理由は)成績不振です。(決めたタイミングは)最下位が決まったくらいから。やり残したことは多々ありますけど。結果の世界ですからね」

 志半ばの、まさかの形となった。8日のヤクルト戦(神宮)に敗れ、17年ぶりとなる最下位が確定。指揮官の言葉をたどれば、その辺りから辞する考えを持ち始め、前日10日のDeNA戦後に、揚塩球団社長に伝えた。

 「(社長から)『もう少しがんばってみては』と言われましたけど。僕の意志も固かったし。(家族に相談は)してないですよ。全部1人で決めるので」

 前日の試合後には、スピーチでファンに謝罪をしたばかり。ただ、決して別れのあいさつではなかった。「本当に昨日は、謝罪メーンのあいさつでしたけど。僕の中でね」。甲子園最終戦を前に、球団側に辞意を伝える考えはなく、結果的に甲子園でのラストメッセージとなった。

 球団から「三顧の礼」で就任を打診され、受諾を決めたのが3年前の15年10月17日のこと。1年目の4位から昨年は2位に躍進。今季は3年契約の1年目だったが、主力の故障や不振、若手の伸び悩みも重なり、徐々にチームは落ち込み最下位にも転落。この日を迎える結末となった。

 「一緒にやった選手には一人前になってほしいし。さみしいじゃないですか、僕が教えた選手が誰もレギュラーにならなかったら」と金本監督。我慢して使った選手にエールを送り、夢を託す。最終戦、13日の中日戦(ナゴヤドーム)が最後の指揮。「家族」と称した選手、スタッフらとの最後の戦いとなる。

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