投手から野手に転向した阪神の藤谷洸介外野手（２２）が４日、鳴尾浜で野手転向後初となる２軍全体練習に合流し、室内での打撃練習やノックなどで汗を流した。早ければ６日の大阪ガスとの練習試合（鳴尾浜）で、実戦デビューする可能性も浮上した。

　台風の足音が迫りつつあった午前中の鳴尾浜で必死に白球を追いかけた。矢野２軍監督が見守る中、三塁の位置でノックを受けた。指揮官は「下から！」と捕球動作にゲキを飛ばし「ユニホーム、汚してもいいんだよ！」と大きな声で“新米野手”をもり立てた。実戦出場に藤谷は「可能性があるのであれば精いっぱい言われたところで全力で頑張りたい」と左手のマメを見つめながら腕をぶした。

　矢野２軍監督も「現時点ではアイツなりの、何とかしたいというか、そういうものは感じられているから。アイツの覚悟っていうのを見ていきたい」と言及。他の野手との兼ね合いもあるが「試合に使ってどうなるかっていうのは、見てみたいのもある」と語った。新たな道を選んだ藤谷がグラウンドで、その覚悟を体現してみせる。