要所締め、球児に託す 金本監督、救援陣「固定にこだわることはない」

 阪神の金本知憲監督(50)が30日、5位からの巻き返しへリリーフ起用をポイントに挙げた。05年に確立された「JFK」のように勝ちパターンをイニングで決める方式ではなく、藤川球児投手(38)を軸に相手の打順や相性を考慮しながら配置していく方針。29日のヤクルト戦でもクリーンアップが絡む七回に球児を投入しており、実績十分のベテラン右腕をキーとして夏のロードを乗りきる。

 より勝ちにこだわる、白星を奪いに行く姿勢を鮮明にする。夏のロードでの巻き返しへ、金本監督がキーポイントに挙げたのが「リリーフと打線」。特に救援陣については「固定にこだわることはない」と新たなプランを打ち出した。

 それは「JFK」のように七回、八回、九回とイニングで勝ちパターンを配置する概念を捨て、上位打線に最もいいリリーフ投手を投入する方策。今季は九回のドリス、八回の桑原、七回を藤川、能見といった形で固定してきた。ブルペン陣の役割が明確となる一方、調子の落ちた投手のイニングに上位打線が回って勝ち星を落とすケースもあった。

 それだけに「パターン的には桑原、球児、能見の3人でグルグル回す感じ」と明かした指揮官。九回のドリスを固定した上で、六、七、八回を相手打線と状態を見て配置していく方策だ。

 実際に29日のヤクルト戦ではクリーンアップに打順が回る七回に、今、最も安定感がある藤川を投入した。結果的に2イニングを無失点に封じたことで、終盤に打線の奮起を呼び込めた。

 「だから七回、八回を固定する理由が分からない。七回に投げる投手と八回に投げる投手に力の差があったとします。七回はクリーンアップから始まる。何でそこにこだわるんかなと」と指揮官。昨年のように全員の状態がよくて、誰でも勝ちパターンに行けるチーム状況ではない。

 1%でも勝つ可能性を高くするための投手起用。勝負の夏場、借金6からの巻き返しへ-。背番号22がそのキーマンとなる。

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