ナバーロ、聖地1号や!亡き父の前でメジャー初弾放った7月日本でも

 阪神のエフレン・ナバーロ内野手(32)が15日、後半戦開幕の16日から始まる巨人3連戦を前に聖地1号へ思いをはせた。米大リーグ・エンゼルスに在籍した14年には、7月のメジャー昇格後に初のサヨナラ打を記録。同26日にはタイガース戦で通算188勝のバーランダーから初本塁打を放った。“夏男”が特別な記憶が残る季節に、本拠地でG倒の旗印となる。

 胸に刻む記憶をたどれば、自然と笑みが浮かぶ。メジャーで残した本塁打は3本。ただ、記録では測れぬ貴重な一発だ。14年7月。エンゼルス在籍8年目、左の代打として居場所をつかんだ。18日のマリナーズ戦で延長十六回、初のサヨナラ安打を記録。さらに26日のタイガース戦だ。

 「すごく特別な思い出なんだよ」。助っ人は目を細めて語り始めた。6番・左翼で出場。同戦の二回、相手エースのバーランダーを相手に、150キロ近い速球を右翼スタンドに運んだ。先制アーチはメジャーで初めて記録した本塁打。その背景に、父との忘れ得ぬ思い出が残っている。

 「父がガンで闘病していてね。余命1カ月の宣告を受けたんだ。球場に招待して、そこで打つことができた。特別な瞬間だったね」

 6年間の闘病生活を経て、68歳でこの世を去る。最高の恩返しとなった一発を、仲間も最高の祝福で迎えた。ベンチに戻ると仲間に“無視”される、サイレント・トリートメント。その後、手荒い祝福を受けた。「トラウトやプホルスが喜んでくれた」。2打点で勝利にも貢献した。7月は思い出の残る季節だ。

 6月29日のヤクルト戦(神宮)で1軍初出場を果たし、いきなり来日初安打初打点。調整で出場した7月9、10日のウエスタン・中日戦(鳴尾浜)では、本塁打を含む5打数5安打と好調だ。「寒いよりも暑い季節の方が体の状態もいい。寒いよりは暑い方が好きだね」。球宴期間でリフレッシュして、満を持して後半戦に向かう。

 全メニュー消化後も、残って内野で打球を追った。勤勉な性格に、今季3Aでは対左は打率・400。左打者ながら左投手を苦にしないのも魅力の一つだ。16日は左腕の内海が先発予定。助っ人は不敵に笑う。「ここでの第1号は、サイレントではないといいね」。スタンドを、ベンチを沸かせる豪快な一発を狙う。

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