糸井、復活へ光 骨折完治せぬ体で代打!凡退も魅せたフルスイング

 「マイナビオールスターゲーム・第1戦、全パ7-6全セ」(13日、京セラドーム大阪)

 マイナビオールスター2018の第1戦が京セラドーム大阪で行われ、10年連続10度目の出場となった阪神・糸井嘉男外野手(36)が右足腓骨(ひこつ)骨折を押して六回に代打で登場。二飛に倒れたが、男気出場で超人が復活ロードを示した。試合は全パが7-6で競り勝ち、通算成績を83勝78敗11分けとした。第2戦は14日に熊本市のリブワーク藤崎台球場で行われる。

 万全ではない。痛みを押して打席に立った。客席から巻き起こったひときわ大きな拍手がありがたい。右足腓骨骨折を負いながらの強行出場。糸井が祭典でしるした復活への道筋。示した姿は後半戦での爆発を予感させるものだ。

 出番は六回1死一塁。「代打・糸井」のコールに客席が反応する。大歓声を浴びながらの打席。相手は日本ハム時代の同僚でもある宮西。1ストライクからの低め直球を捉えた打球は二飛。ベンチへ引き揚げる際は足を引きずるような動きも。ただ、でき得る限りのプレーを見せた。

 今回に限り、特別な意味があった。10年連続10度目となる球宴。勝敗よりも一流のプレーを魅せる場だけに「気が楽です」。出場を辞退していたら、後半戦初戦から10試合に出場選手登録ができない「ペナルティー」を科せられていた。巻き返しを図りたい後半戦を鑑みながらの出場決意だった。

 この日の糸井に金本監督は「動きがまだまだ。もう少しかかるでしょう」と説明。後半戦初戦からの代打待機の可能性については「まだ分からん」と慎重な姿勢を見せる。

 周囲の気遣いがうれしい。「足?迷惑はかけますけど、できる限り。自分でどれくらいできるのか(探りながら)。一番はちょっと走るのが」と糸井。練習中は自主トレを共にしたソフトバンク・柳田から「大丈夫ですか」と声をかけられると「大丈夫や!」と景気よく返答。表情に暗さは感じられない。

 打って走る姿はやはり様になる。試合前練習では外野で軽めのキャッチボールの後、左翼ポール付近から中堅まで軽めのジョグ。故障後初めて見せたグラウンドでの打撃練習では軽めに計41スイング。「リスペクトする選手が多いので楽しい」。他の一流選手と共にした空間がモチベーションとなっていく。

 後半戦は16日からの巨人3連戦でスタート。聖地で宿敵を待ち受ける。「じゃ、9月に」。“糸井節”が、かえって期待を抱かせる。球宴で示した反攻への道筋。糸井が反撃の旗手となる。

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