ロサリオ全開の兆し 適時打に好感触 金本監督「エンジンかけてきた」

 「オープン戦、阪神2-6オリックス」(24日、京セラドーム大坂)

 猛虎打線に、爆発への光が差してきた。阪神のウィリン・ロサリオ内野手(29)が初回、先制の右前打を放った。頼みの4番に現れた上昇の兆しに、金本知憲監督(49)は「エンジンをかけてきたんじゃないかな」と評価。チームは4戦連続1桁安打で4連敗となったが、オープン戦はあと1試合。必ず勝って開幕を迎える。

 2日連続でスコアボードに得点が刻まれたのは初回だけだった。開幕までラスト2試合の状況で、金本監督は「勝ち負けはいいんだけど、ストレートを捉えきれてない」と表情を曇らせた。23日の3安打に続き、この日も5安打。ただ決して、明るい材料がないわけではなかった。

 確かな兆しを見せたのが打線の軸として期待されるロサリオ。初回、1死一、二塁で迎えた第1打席だった。オリックス・田嶋に追い込まれながらも低めの変化球をカットし、外角直球をきれいに右方向へはじき返した。

 「すごくいい感触だった」と納得の表情で振り返る先制適時打。四回の第2打席は遊撃・安達の好守に阻まれたが、再び田嶋の直球を痛烈にはじき返した。他の打席を見ても、これまでとは別人のように強く振れるようになった助っ人。その予兆は試合前練習からあった。

 ウオーミングアップを終えると、京セラドームのブルペンで黙々と打ち込んだ。「ルーティンをしっかり考えて。まずティーを打って、考えながらやっていた」と明かしたロサリオ。グラウンドに出てからのフリー打撃では、常にフルスイングで何度も5階席に打球を放り込んだ。

 練習後には片岡ヘッド兼打撃コーチを囲む報道陣の輪に飛び入り参加。同ヘッドから「きょうは練習でよかったな。試合で頼むわ」と要望されると、「ハイ!ダイジョーブ!」と日本語で返し、意気揚々とロッカーへ引き揚げていった。

 「練習から内容もよかったし、追い込まれて低めのスライダーをファウルしたのは初めてかな。強く振れているし」と片岡ヘッドは目を細め、金本監督も「エンジンをかけてきたんじゃないかな」と評する。

 開幕へ向け「野球を楽しむこと。スイングもいい状態ですし」と力を込めた主砲。指揮官は25日のオリックス戦へ向け「最後だからいい形で終わりたいですね」と言った。オープン戦とは言え、白星に恵まれない悪循環を断ち切り、30日の開幕・巨人戦で打倒・菅野へつなげるために-。打線の奮起が何よりも必要だ。

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