阪神の掛布雅之前２軍監督（６２）が２７日、西宮市内の球団事務所でオーナー付のシニア・エグゼクティブ・アドバイザー（ＳＥＡ）として契約を結んだ。契約期間は１１月１日からの１年間。他球団の視察などが役割となる中、ソフトバンクと日本ハムの２球団を挙げ、若手の育成面を学ぶことに意欲を見せた。

　「他球団の育成法とかに自分も興味ありまして、ソフトバンクさんは３軍含めて大きなチーム作りで戦うチーム、清宮くんを獲った日本ハムは数少ない形で戦う両極端のチーム。いろいろ話を聞いてみたい気持ちが強いですけど」

　阪神のさらなる発展に力を注ぐ。本格的な始動は来シーズンからとなるが、気持ちは高まっている。「オーナーからも知識を広めてくださいということだったので」。他球団の１、２軍のキャンプ視察などで見識を広め、それを坂井オーナーに伝えていく中でチームに還元していく。

　また、若手の育成では日本ハムが交渉権を獲得した早実・清宮に熱視線を注ぐ。「もし阪神が清宮君を獲っていた時にどういう形の育成を考えるんだろうと。そういう部分で日本ハムさんの考えは興味ありますね」。清宮の中学時代に実際に打撃を見た接点もある中、逸材の育成は球界としても注目が集まる。

　「大谷くんじゃないけどチームを勝たせる結果を残さないとメジャーに挑戦できないでしょう。それぐらいのバッターに成長して胸を張ってアメリカに挑戦してもらいたいなと。それが阪神からだったら一番良かったんだろうけど（笑）」とエールを送っていた。