メンドーサ8K 虎黒星デビューも試合作った7回4失点

 「阪神2-4中日」(3日、甲子園球場)

 阪神に加入後、初登板初先発となったルイス・メンドーサ投手(33)に白星は付かなかった。7回を投げて、7安打4失点。テンポのいい96球と8奪三振の力投は今後に期待を抱かせる内容だった。

 タテジマでの初白星は飾れなかった。ただ、聖地での“顔見せマウンド”で見せた確かな可能性。猛虎での初登板初先発を果たしたメンドーサが7回を7安打4失点。それでも、数字以上に期待感を抱かせる内容だった。

 テンポが小気味よい。初回に京田、亀沢に連打され無死一、二塁とされるも一ゴロ併殺打などでピンチを乗り切る。四回にゲレーロに左翼へ先制2ランを被弾。「いいバッター(ゲレーロ)にいいバッティングをされた。それだけです」。五回からの2イニングは三者凡退に封じ込んだ。

 七回は武山に中越えの適時二塁打を打たれたが大きく崩れない。「自分のピッチング、仕事はできたと思います」。カーブやシュート、チェンジアップなどを織り交ぜて8奪三振。猛虎でのデビューマウンドは自身も納得の96球だった。

 甲子園で浴びた大歓声は格別だった。「投げているときは集中して(歓声が)耳に入ってこなかったが、雰囲気は札幌とは違う熱さを感じました」。日本ハムからウエーバーの手続きを取られ新天地へ。8月31日に入団会見し、その直後からグラウンドで汗を流した。2軍戦での登板を経ず、いきなりの先発となったが、懸命に右腕を振った。

 新たに加わった助っ人に金本監督も「結果、4失点ですけど、内容的には1失点とか2失点。そんなもんでしょう」と評価。メッセンジャーの離脱を受け、猛虎の一員となったメンドーサの今後に期待を寄せる。

 見据える逆襲へ加わった頼もしいピース。「(これからも)自分としては今日のように自分の仕事に集中していく」とメンドーサ。首位・広島猛追へ新しい力が加わった。

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