秋山、初の2桁王手 「自分の球を信じて」7回0封9勝目

 「中日0-5阪神」(28日、ナゴヤドーム)

 ピンチでも動じない心が、9勝で得た財産だった。2度の1死一、三塁を切り抜け、スコアボードに並べた「0」。阪神・秋山が7回を6安打無失点で、初の2桁勝利に王手をかけた。開幕からローテを守り、たどりついたシンプル思考。バックを、自分を信じて投げた。

 「考え方をシンプルに。考えすぎず、自分の球を信じて投げた結果です」。2点を先制した直後の二回。1死一、三塁を背負った。遠藤に対してカウント1-1から3球目。交流戦から投げ始めたフォークで浅い左飛に。続く杉山からは直球で空振り三振を奪った。

 さらに4点リードの五回1死一、三塁。代打・堂上をカットボールで二ゴロ併殺に打ち取った。「球数を使ってでも、勝負を急がない」。最速145キロの直球を軸にカットボール、フォークを駆使した。金本監督も「直球が走って相手も詰まってね。球の質でファウルを取る。今年、秋山のよさ」と絶賛した。

 前回21日のヤクルト戦(神宮)。完封こそ逃したが、9回1失点と好投した。だが、初回に1死二塁から坂口に中前打。中堅・高山の好返球での本塁封殺に感謝し、「助けてもらっているので」と悔しがった。求めるのは勝ち星以上に、チームからの信頼。1試合の重みが増す終盤に向けて、思いは強くなる。

 「秋山の頑張りで勝てたな、という試合を多く作りたいんです。大事な試合が増えてくる中で、使いづらいと思われないように」

 絶好の機会も巡る。完封も狙えた中、7回99球で降板。指揮官は「次も見据えて」と明かした。次回は中5日で8月3日の広島戦登板が濃厚。今季初めて首位相手のマウンドに臨む。「大事な試合で結果を出すことが一番」と秋山。ゲーム差は開いているが、チームは打倒・広島に一丸。ファイティングポーズは崩さない。

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