中谷、汚名返上弾!前日のバントミス雪辱「なんとか取り返したかった」

 「ヤクルト0-5阪神」(23日、神宮球場)

 期する思いがバットに乗り移った。「なんとか取り返したかったので」。阪神・中谷将大外野手(24)のフルスイングが雰囲気を変えた。9日・巨人戦以来、8試合ぶりの10号ソロ。汚名返上の一撃が勝利を引き寄せた。

 1-0の七回。高山へ代打が告げられ、出番がきた。ファウル2球で簡単に追い込まれたが、甘い球を冷静に待ち続ける。7球目、ド真ん中のチェンジアップを振り抜いた。打球は瞬く間に左翼ポールに直撃し、貴重な追加点を叩き出した。

 「とにかく塁に出ることを考えていて。甘い球がきて、結果的にホームランになってくれて良かったです。ランディも頑張っていたので、なんとか援護できて良かったです」

 ほほを緩めないままダイヤモンドを一周し、三塁側の歓喜の列に向かう。先頭の金本監督とハイタッチを交わし、主将・福留には笑顔でお尻を叩かれた。

 屈辱にまみれた前夜。2-4の六回無死一、二塁の好機でスリーバントを失敗した。指揮官から厳しい叱咤(しった)を受け、「言い訳はできない」と敗戦の責任を一身に背負い、グラウンドを後にした。このままでは終われない。悔しさに満ちた気持ちを反骨心に変え、朝を迎えた。

 「昨日は自分のミスで負けたので…。結果でしか取り返せない」

 この日の試合前練習は原口と神宮の室内練習場からスタート。一心不乱に打ち込み、チャンスを待った。金本監督は「挽回するという気持ちがあって、実際に挽回できたから。そういうのを大事にしてほしいですね」と活躍を評価。「彼はもっと打てる力があると思っているから」とさらなる成長を期待した。

 プロ7年目、節目の10号本塁打は一生忘れられない一発だ。挑戦は終わらない。中谷は「長打も、バントも全部求められる。全部できるようにします」と話し、前を向いた。

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