高山、スタメン復帰で奮起 五回一時勝ち越し打
「阪神7-6巨人」(9日、甲子園球場)
振り出しに戻った試合を動かしたのは「6番・中堅」で5日・DeNA戦(横浜)以来となるスタメン復帰を果たした阪神・高山の一撃だった。九回にドリスが再び同点に追いつかれたが、一時は勝ち越しとなる適時打で88打席ぶりに打点をマークした。
見せ場が訪れたのは、同点で迎えた五回の第3打席。1死二塁の一打勝ち越しの好機。その2球目、外角低めのフォークをうまく捉えた。鋭い打球は遊撃の右を抜け、中前へ。二走・中谷が一気に生還し、4-3と勝ち越しに成功した。「つなぐことだけ考えて積極的に打ちに行きました」。納得の一打を放ったが、それでも二塁ベース上の高山に笑みはなかった。
好機で凡打に終わっていた。悔やまれるのは一回の第1打席だ。2死満塁の場面で、フルカウントからの6球目だった。直球を打ち上げて中飛に倒れた。虎党の声援に結果で応えることができなかった。
今季は本来の高山らしい働きができていない。得点圏打率は・203。この日の適時打も、6月6日・オリックス戦(京セラ)以来、24試合88打席ぶりの打点だった。
試合後は足早にクラブハウスへ。表情は硬く、無言を貫いた。4試合ぶりの先発出場で結果を残したが、慢心はない。また一つずつ結果を積み重ねていく。