糸原、2点二塁打で突き放した 3戦連続打点「僕らがガツガツいかないと」

 「交流戦、阪神7-2西武」(13日、甲子園球場)

 両手でパーンと1回手をたたいて、大きくガッツポーズした。二塁ベース上には笑顔の阪神・糸原。追加点がほしい大事な場面で、大きな、大きな一打が飛び出した。2点適時二塁打を放ち、虎党を歓喜の渦へいざなった。

 1点リードで迎えた七回だ。2死一、二塁の好機で、ここまで無安打だった糸原が打席へ。大声援で迎えられると、その初球だった。捉えた打球は勢いを落とさぬまま、中堅・秋山の頭上を越えた。走者2人が一気に本塁を駆け抜け、3試合連続となる打点をマークした。

 笑顔のお立ち台だった。「4打席目まで全然仕事ができていなかったので、しっかり最後、決めてやろうという気持ちで打ちました」。応援に駆けつけた虎党の思いに応えた価値ある一振り。たくましい24歳の姿に温かい拍手が送られた。

 必死だった。好機で凡打に倒れるなど、3打席目までは音なし。だからこそ、甘い球は絶対に逃さない。強い思いで入った打席で、会心の当たりを呼び込んだ。

 「ルーキーですし、僕らがガツガツいかないと、チームも上がってこないと思うので」。がむしゃらな思いはチームを強くする。そして糸原自身をさらに強く、さらに進化させる。

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