阪神・糸井嘉男外野手（３５）が１３日、横浜スタジアムの室内練習場で汗を流した。開幕から走攻守すべてでチームを引っ張り、７月のオールスター出場に期待がかかる中、本人は「今が精一杯。しんどい」。それでも、１１日の「マイナビオールスターゲーム２０１７」開催要項発表会見で日本ハム・栗山監督から注目選手に指名されたことに感謝した。

　雨天中止を残念がった。「やりたいでしょう。後半（日程が）詰まってくるからね」と糸井。ここまで３３試合で打率・３２５、得点圏打率は・４６７。打率、打点、安打数とチームトップの好成績を残し、２６打点はリーグ４位タイだ。存在感が際立っている。

　そんな“超人”的な働きを見せる３５歳に、さらなる期待がかかる。７月１４日（ナゴヤドーム）、同１５日（ＺＯＺＯマリン）に行われるオールスター出場だ。「今が精一杯。しんどい」とごまかすが、１２年に１シーズンだけともに戦った日本ハム・栗山監督が背中を押してくれた。

　「僕は嘉男が元気にやってるのかなと、注目しています」。１１日に行われた「マイナビオールスターゲーム２０１７」の開催要項発表会見で、かつての指揮官が自チームに欲しい選手、注目する選手に糸井を指名したのだ。

　もちろん今はセの阪神に在籍し同じチームで戦うことはないが、糸井は「栗山さんにそう言ってもらえるのはありがたいこと」とうれしそうな表情を見せた。ホームラン競争については全く興味がないと話し「おれ、（そういう選手）ちゃうやろ」と突っ込みを入れたが、その驚異的な弾道は栗山監督だけでなくファンにとっても楽しみの一つだ。

　雨音の中に背番号７の笑い声が響き渡る。横浜スタジアムの室内練習場で汗を流した後「今日は寝てないねーん、うっそー、まじやで」と糸井節をさく裂。報道陣を笑わせた。猛虎を引っ張る元気印が、笑顔と共にチームに福をもたらす。